年々、増加する耕作放棄地の解消に向けて、大規模農家などの担い手への農地集積を進めているが、その大きな障害となって立ちはだかるのが相続未登記農地や所有者不明農地の存在。鹿児島県では全農地の約4割が相続未登記であるという調査結果が出ており、津市ではまだ問題化していないものの、農地を相続した土地持ち非農家に対する呼びかけなど、何らかの対応が求められていくことになろう。

 

農業の高齢化に伴い、増加し続けている耕作放棄地の解消と農業の経営基盤の強化もできる一石二鳥の施策として国も力を入れているのが農地の集積化。それを促進するために、所有者が管理できなくなった農地を借り上げ担い手に貸し付けを行う農地中間管理機構を国が各都道府県に設置している。しかし、それに伴い、全国で問題化しているのが相続未登記農地や所有者不明の農地だ。国も危機感を感じ、この対策に向けた施策を練っている。
相続未登記農地とは、簡単にいえば、相続人が相続後に登記をしなおさないまま、使用している農地。親から相続を受けた子供がそのまま農業を営むケースが多かったので、大きな問題とならなかったが、実際に地権者の同意を集めて法的な手続きをクリアした上で農地を集積化しようと思うと、大きな問題となって立ちはだかる。中には何代も前の名義のままの農地もあり、そうなると相続人の数は膨大となる。更に、所有者が農地の近くに暮らしておらずコンタクトを取ることすら難しいという状況も実際に発生している。
農地を相続したが、農業に従事しない土地持ち非農家が増加しており、2015年農林業センサスによると、全国の耕作放棄地約42万3千㎡のうちで、土地持ち非農家が約20万5千㎡と半数弱を占めている。資産価値の低い農地に対する所有意識の希薄化しており、相続をしても費用の掛かる登記をしていないケースも少なくない。更に東京などの都会に人口の流入が続いていることもあり、これからこの問題が加速していくことは明白だ。
農業の将来を考える上でも農地の集積化は不可欠だが効率の良い面状の農地をつくりたいのに、所々に相続未登記農地や所在者不明農地が混じれば、虫食い状態になってしまう。そもそも、自治体が固定資産税を課税できないという問題も起こり得る。全国に先駆け、昨年度に相続未登記農地について調査をした鹿児島県では全農地の約4割が相続未登記地だったという結果が出ている。
津市の農林水産政策課によると、津市内では農村コミュニティがしっかりとしており、まだこのような問題は発生していないという。だが、耕作放棄地への対策と農地の集積を進めれば進めるほど、いずれ直面する問題であることは間違いない。後継者がいないため、農業を辞めたい人や農地を相続しても管理できないという人に対して農地利用集積円滑化団体である農業委員会や地元のJA・農地中間管理機構へ相談する必要性をしっかりと呼びかけていくなど、問題となる前に地道な施策を行っていくことが求められる。
今後も所有者不明の農地が増え続けることは国の調査でも分かっており、法改正など、なんらかの対策を取っていくことなることは間違いない。ただし、全国で問題化している空き家問題などと同じく個人の財産権に踏み込む問題である以上、対策に実効力を持たせるのは容易ではない。
集積化に向かない中山間地の農地などの場合は、更に長い間、放置されてしまう可能も高く、時間が経てば経つほど、前述の通り相続人が増え続け、地権者全員の所在確認をするだけでも困難になっていく。しっかりと農業に取り組んでいる人が多い今だからこそ、対策に取り組むべき問題といえるかもしれない。

21日10時~21時(観音公園エリアは17時まで)、津市大門の津観音境内及び観音公園で『津観音縁日祭』が開かれる。主催=同実行委員会。後援=三重県・津市・津市観光協会・津市教育委員会・津商工会議所ほか。入場無料。
平成25年より始まったこのイベント。『津っていいな!』を感じる日をコンセプトに津観音を含めたヒト・ミセ・レキシにスポットを当てながら、三重県出身のミュージシャンによる音楽ライブや地元店舗による飲食ブースと県内各市町の物産展を開催。津市と三重県の魅力を県内外に発信していく。
五重塔前の特設ステージでのライブには、三重県ゆかりのミュージシャン12組が出演。米国にもその名を轟かせる日本のジミヘンこと津市出身の中野重夫率いるシゲオロールオーバーや和太鼓の服部博之と尺八の新田みかんら地元勢に加え、ソウルフルな歌声と様々な音楽ジャンルに影響を受けたピアノスタイルで注目を集めるリクオや松阪市出身で東京で活躍するシンガーソングライターの野田愛実らがライブを披露する。
観音公園はステージで地元の高校生たちがダンスや軽音楽の演奏で盛り上げる。飲食ブースキッチンカーや地元の人気飲食店のブースが立ち並ぶ。子供たちが楽しめるエアトランポリンや各種ゲームが楽しめるエリアも設置する。
大門大通り商店街で津市物産まつりも同日開催。

三重交通㈱(津市中央。雲井敬社長)は、伊勢志摩サミットが開かれるのを記念して「伊勢志摩サミット2016記念フリーきっぷ」を発売した。
土曜・休日祝日の1日全線乗り放題となるもので、「伊勢神宮」や世界遺産の「熊野古道」、伊賀忍者発祥の伊賀上野、英虞湾のリアス式海岸など、自然と文化、海山の幸が豊かな「美し国」三重県各地の魅力に触れてもらうのが目的。
▼内容=有効期間中の土曜・日曜祝日ダイヤ設定日のうち1日間。三重交通乗合バス路線全線(特定路線と区間を除く)が乗り降り自由
▼金額=1000円(大人・小児共通)
▼発売期間=平成28年8月28日まで(乗車日を指定して購入)
▼有効期間=平成28年8月28日までの土曜・日曜祝日ダイヤの設定日(8月15日含む)のうち1日間(終日)。
販売枚数=5000枚(完売に伴い発売終了)
三重交通中勢営業所(津市あのつ台)や、三重会館出札所、津駅前出札所(アスト津1階)など主なきっぷ売場で取り扱い中。
問い合わせは三重交通バス営業部乗合営業課☎059・229・5533(平日9時~17時)へ。

05月24日
火曜日

発行:株式会社三重ふるさと新聞

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