昨春三期目の当選を果たした前葉泰幸津市長インタビュー前編。昨年の振り返り、令和という新しい時代にふさわしいこれからの津市政における重要課題や、津市の新たな芸術文化の発信拠点となることが期待される中、今年6月にオープンする「久居アルスプラザ」などについて聞いた。        (聞き手=本紙報道部長・麻生純矢)

 

前葉泰幸津市長

前葉泰幸津市長

─あけましておめでとうございます。まずは3期目の当選も果たされた昨年の振り返りと新年の抱負をお願いします。
市長 昨年春は一志こども園、津市久居消防署津南分署が完成。その後に津南防災コミュニティセンターもオープンしています。二期目にお約束をしたことが実現しています。3期目は「一歩先を行く市政」で、更に市民の皆様の暮らしの充実のために、やっていきたいこと、やっていかなければならないことを掲げています。
都市部では、大きく言うと力強い経済と待機児童を出さないといった子育て、つまり暮らしやすく力強い経済ですね。中山間地域では、福祉と農地、地域の元気みたいなものがポイントと思っています。令和7年の地域包括ケアシステム開始に向けて、これから考えなければいけない地域の高齢者が生き生きと暮らせる福祉、農業では、令和版営農会議をスタートしましたが、耕作放棄地をつくらないよう上手く担い手と地権者のマッチングを行っていきます。
市町村合併15年目になるので、合併前に大切にしてきたことを上手く引き継げたと思いますが、そろそろ旧市町ごとに津市の地域としてのアイデンティティを持たなければならない。
合併前は役場を中心に産業も福祉も環境も全て決めていた。合併後は津市の中の大きな流れの中で、各地域がどうしていくのかという形だった。合併後の一体感の醸成という言葉の中で本庁のある西丸之内発各地域行き的な政策が多かった。そこを各地域発の施策という形にできればと思う。例えば美里町では島根県美郷町とで獣害対策で相互に連携する環境をつくっています。福祉についてもそうですね。サロンの取り組みが進んでいますが、結局地域の特色、運営する人によって変わる。そういったものが各地域から出てくればアイデンティティになっていきます。
公約に入れさせて頂いた地域活躍職員はそういった発想で各地域における行政サイドのキーパーソンになれます。しがらみを抱えないよう本庁や各地域に異動になることがあったとしてもホームグラウンドは採用地域になる。合併後15年で旧市町で採用された職員が退職してしまったことも大きい。もちろん、大きな津市になってから入って頂いた職員の皆さんには様々な部署で活躍してほしいですが、各地域で活躍する職員もいてほしいという発想ですね。

『姫マツタケ』で知られる、きのこ研究の専門企業㈱岩出菌学研究所は2月8日㈯9時半~11時頃まで(受付9時~)同社敷地内野外=津市末広町1│9号=で、第14回「親子きのこ教室」を開くにあたり参加家族を募集中。雨天の場合は翌日(2月9日)に延期。後援=㈱シエン。
きのこの栽培を通じて〝食育〟に役立ててもらうのが目的。毎回定員一杯になる人気企画。今回も親子で協力してシイタケ菌の種駒の植え付けを体験する。参加費は1家族税込で1000円。帰りに「菌のまわったシイタケの原木」と「ナメコの菌床ブロック」がもらえる。募集数は25家族(大人のみ・子供のみの参加は不可)。定員になり次第締め切り。軍手・かなづち・原木が入る大きなビニール袋(ごみ袋2枚程度)を持参のこと。
申し込みは、電話、メールkinoko@iwade101.comで参加者全員の氏名(ふりがな)・性別・年齢・住所・電話番号を明記して送信。野外のため防寒に適した服装を。
問い合わせ・申し込みは同社☎津228・5786(平日8時半~17時まで受付)。

発達障害のリアルを当事者・専門家らが語る対談連載。発達障害は、生まれつき脳の発達が通常と違うために幼いうちから現れる様々な症状。出生率は数十人に一人と言われる。前回に続き、発達障害者の言葉・コミュニケーション能力の支援を当事者の母・亀田佳子さん、特別支援学校教諭の石井幸仁さんが語る(敬称略)。

当事者の親と教諭が語る

亀田佳子 さん 三重県在住。三男が最重度判定の知的障害があり自閉症。子育てに不安を感じ参加した県外の勉強会で息子とのコミュニケーションには視覚的な支援が有効と知り、2002年地元で勉強会を発足。

亀田佳子 さん
三重県在住。三男が最重度判定の知的障害があり自閉症。子育てに不安を感じ参加した県外の勉強会で息子とのコミュニケーションには視覚的な支援が有効と知り、2002年地元で勉強会を発足。

亀田 息子の知的レベルから考えて、小学校時代は当初、学校や家での一日の流れすら意味理解していなかったと思います。コミュニケーションを学ぶ前に、学校に行く意義を分からなきゃいけないから、朝の会などの絵や、全ての教科書の写真を用意し、先生にお願いして毎日、時間割に合わせ教室内に提示してもらいました。家でも、登校前や下校後の予定を毎日、視覚的に伝え続けました。各活動の「終わり」が分かることで、一日の流れも分かっていくのではと考えたからです。
その結果、息子は一日の流れがあるということを、徐々に、なんとなく理解したようです。
石井 適切なコミュニケーションの積み重ねによる効果ですね。
亀田 そうですね。そうやって幼い息子は、身の周りの、訳の分からないことだらけだった世界のことを徐々に理解し、絵カード・写真・筆談で意思を伝えようとするようになりました。
当時はそれで癇癪の回数が減り落ち着いてきたのですが、成長するにつれ語彙が増え、感情も複雑化して、言いたいことが増えています。表現するための写真などを増やしているのですが、数が多すぎて追いつかない。そのため私と息子の間で意思疎通ができないということが日々起きて、葛藤があります。

 

 

肯定的に話し安心感を

石井幸仁 さん
三重県立松阪あゆみ特別支援学校教諭。発達障害の人などが対象の、絵カードを使ったコミュニケーション学習「PECS(ペクス)」の普及に取り組む「三重PECSサークル」の代表。

石井 子供がこれをしたいという願いを伝えてきたときに、いつ叶えられるか見通しを伝えず、「今はだめ」などと否定するだけだと、子供は不安になり確認行動に走る。例えばジュースが飲みたいのにいつ飲めるのか分からないと、「ジュース!」と連呼したりします。
私が以前小学部で担任したある児童は、言葉を話せるんですが当初は全く自分の意思を伝えず、授業にも参加せず走り回っていました。しかし「PECS」を活用し見通しを示して指導したところ、1時間の授業の中で目的を持ち、終了時間まで参加できるようになりました。そして集中し参加できる授業が増えて、最終的には、3週間後の卒業式で好きなDVDを観るのを目標にして3週間も頑張ることができたんです。このとき「子供は、良き見通しがあり、学習を積み重ねることができて、安心感があれば頑張れるんだ」と実感しました。
亀田 私も、肯定的に話すことを心がけています。子供の問題行動には、きっと理由がある。例えば延々と手を洗っていて、理由は石鹸を使い切ってしまいたいからとか。だったら石鹸を小さくしてあげたら済みますよね。子供の言動の理由を色々な視点で考えて安心させてあげることは全部、親と子供のコミュニケーションになります。
発達障害などの障害がある子や、障害の程度が重い子も、上手く表出できないだけで色んなことを考えたり思っていることを皆さんに知ってほしい。障害がある子も、自分に合うツールを使えばコミュニケーションできる能力はきっと持っていると、私は考えています。
(第3回終わり)

01月20日
月曜日

発行:株式会社三重ふるさと新聞

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