2013年1月

松本正之NHK会長(前列中央)と第8次請願団

 江戸幕府草創期に大きな役割を果たした津藩祖・藤堂高虎公を主人公とした大河ドラマを!──21日、NHK大河ドラマ『藤堂高虎』を誘致する会(西田久光世話人代表)の呼びかけにより滋賀・愛媛・三重の3県4市町の首長や団体などの代表32名が東京都渋谷区のNHKを訪れ松本正之会長(伊勢市出身)らに早期実現を求める請願を行った。
 

大河ドラマ『藤堂高虎』のNHK請願は平成14年、当時の北川知事や近藤津市長、上野市自治会連合会と共に1県2市で第1回を行って以来、今回で8回目。
 三重からは川崎二郎衆議院議員、鈴木英敬知事、前葉泰幸津市長、田村宗博津市議会議長、高橋千秋参議院議員林秘書、竹林武一津商議所会頭、藤堂保和藤堂藩五日会前会長、村田修ときめき高虎会会長。更に昨年末結成の津市議会お城を活かしたまちづくり推進議員連盟(14名)から小菅雅司会長、小林貴虎、岩脇圭一、西山みえの4市議が議連として初参加。伊賀市からは城政彦市産業振興部次長や商議所、観光協会、伊賀上野城から4名が参加。
  高虎公前任地の四国からは江里寿樹愛媛県観光物産課主幹、山本浩今治市市民まちづくり推進課課長補佐が参加。生誕地の滋賀県犬上郡甲良町からは北川豊昭町長、山本日出男観光協会会長。また、北川町長らの働きかけにより滋賀県庁から上山哲夫東京事務所長が初参加。滋賀県の参加により請願団の構成は、前回までの2県4市町から3県4市町に拡充した。
 松本正之NHK会長らとの面談では、まず最初に誘致の会の西田会長が請願書を読み上げ、高虎公の現代的意義として、無名の郷士から叩き上げ時代を予見し次々とスキル(能力)アップしていった生き方は現代人の良き手本であること。また、工期・コストを半減させ城づくりに革命をもたらした層塔型天守の創出など技術革新(イノベーション)で時代を生き抜いた公は、現代日本人に大きな勇気と元気を与えると指摘。「高虎公を主人公に信長・秀吉・家康、名補佐官豊臣秀長、無名の技術者、有名無名の女性たちを配すれば従来の戦国物とは一味違った大河ドラマとして人気を博するものと確信する」と早期実現を要望した。
 この後、參加者一人ひとりが各々の思いを表明。川崎代議士は「松本会長の間に何とか実現できたら。切り口を考え、一つひとつ階段を上らせて頂けたら」。鈴木知事は「叩き上げということに私も大変共感している。県全体の観光としてはポスト遷宮と各地の周遊が課題。大河ドラマが決まればポスト遷宮の活性化の起爆剤になるのでご配慮をお願いしたい」。
 前葉津市長は「愛媛県、滋賀県からも来て頂き、広域的な纏まりで県・市町一体となり(誘致運動を)進めている。三重県出身の松本会長が身びいきでなくご決断頂ける状況になっているので是非ご決断を」。北川甲良町長は「昨年、高虎公が産湯を使った場所を公園化した。県道には4mの看板もあげPRに務めている。1年でも早く実現をお願いしたい」と訴えた。
 これらに対して松本会長は「高虎は凄い人物だし、いろんな構成要素があると身びいきではなく思っている。スタッフにはぜひ藤堂高虎をと言っている。現実には幾つも(候補)ある中で、高虎の名前が広がっていくと全体的に盛り上がっていく。現実にそうなりつつあるが、更にそれを続けることが近道と思う」などと誘致運動、顕彰運動の一層の高まりを求めた。
 また、若泉久朗ドラマ番組部長は「いろんな方の陳情、推薦を頂いているが、高虎公は長く前から陳情頂いており、大河ドラマの企画の中には深く入っているので、後はタイミングと時代の流れとか、どういう切り口でいくか、本当に真摯に検討していきたい」などと答えた。
 戦国と幕末維新を軸とする大河ドラマのパターンからすると、チャンスは来年発表の平成28年分か。

40周年を振り返る伊藤達雄会長

 26日、三重大学内の環境情報科学館で『都市環境ゼミナール』=伊藤達雄会長=の「40周年記念特別例会」が開かれ、会員ら80名が出席した。
 同ゼミナールは昭和47年の7月に行われた三重大初の公開講座の受講者有志が中心となり、翌年の昭和48年1月20日に設立。当時四日市ぜんそくなどに代表される公害や伊勢湾台風などの災害が国民的な関心事となる中、個々の事例の原因追及という狭い視点に終始することなく、問題の根本であるより良い都市環境の創造に向けた研究に取り組み続けている。
 今でこそ主流となっている大学・自治体・企業が一体となった産官学スタイルもいち早く実現。全国の都市環境政策の先進地視察のみならず、海外視察も続けており台風で中止になった一度を除き毎月欠かさず例会を開いている。
 同大名誉教授でもある伊藤会長はこの40年を振り替えりながら「都市環境から考えると、次は地球環境にまで視点を移したらどうだろうと考えている。海外視察にも行っているが世界各国に目を移すと環境問題以前の問題がたくさんある。我々としては力の続く限りゼミを続けていきたい」と次の目標を語った。
 その後、名古屋大学環境学研究課教授で日本環境共生学会会長の林良嗣さんが「21世紀後半の都市環境デザインを考える─公害・災害を超えて」という演題で講演。都市環境の問題を分析し、個人よりも更に多くの人の利益を追求する必要性や多様化する価値観の集約などの打開策を示した。

 昭和4年に創立され3月末に惜しまれつつ閉園となる龍宝幼稚園が、3月13日12時半(開場11時半)~15時40分、県総文大ホールで瀬戸内寂聴さんを講師に迎えて閉園記念講演を開く。同園卒園者・関係者だけでなく、広く一般から参加を募集している。主催=学校法人真盛学苑、後援=天台真盛宗西来寺。
 プログラムは──
 ▼12時30分…荒井眞道さんらの一絃琴・尺八・和太鼓の演奏。曲目は「古題わくらは」「須賀」「荒城の月」など。
 谷篤さんの唄「雪、舞い」
 ▼13時20分…来場者から瀬戸内さんへの質問をリサーチ
 ▼13時30分…休憩
 ▼13時50分…主催者挨拶
 ▼14時…瀬戸内さんの講演
 ▼15時…瀬戸内さんが来場者からの質問に応える
 ▼15時30分…龍宝幼稚園園歌を会場全員で合唱
 全席指定。入場は無料だが入場券が必要。
 2月13日~15日9時~15時、津市乙部6─34の同園で先着順に配布する。
 同園では「入場券の配布は、定員に達し次第、終了しますのでなるべく早めにお来こしください」と呼びかけている。
 問い合わせは℡059・228・5339。

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