

検索キーワード




12月25日、津市川方町の水田で、農地・水・環境の保全・向上に取り組んでいる『桃園西部デンジ草保存会』=眞弓正郎代表、会員約80名=の6名と、県立久居農林高校土木・機械コース2年生の8名が、田んぼと水路を繋ぐ水田魚道の設置作業を行った。
県の「田んぼの生きもの復活プロジェクト推進事業」で、両者が連携して実施したもの。
水田は、水路より水の流れが緩やかなど魚の産卵や稚魚の成育に最適な環境。かつては水田と水路との高低差が少なく、魚が自由に行き来していたが、ほ場整備で水路が低く、遠くなって相互の行き来ができなくなったため、近年、生態系の魚の数が減少している。
そこで同事業では魚道の設置によって、水田地域の生物多様性の確保と地域住民の意識向上を図る。
昨秋、現地測量と設計図作成を行っており、当日は土を掘削し、水流を調整するせき板を備えた約4mのポリエチレン管の水路を設置。厳しい寒さと強風にも関わらず、同会会員が生徒たちに土のう袋やスコップの扱い方などを指導し、力を合わせて熱心に作業していた。
同校の山下裕哉さんは、「CADで水路を設計するのは初めてでした。春に魚が道を通るのが楽しみ」、また眞弓さんは「春には雲出川から20~30㎝ほどの鯉などがのぼってくる。小学生対象の環境学習も予定しています」と話した。
2013年1月10日 AM 4:57