講演する松浦助教

 三重大学の持つ知識を一般と共有しようと各分野の専門家を招き隔月ペースで開いている津市・津市民文化祭実行委員会主催の三重大学シリーズ第47回文化講演会?「発見塾」が26日、津リージョンプラザで開かれ、同大学院工学研究科助教の松浦健治郎さんが『みんなでつくる津のまちづくり』の演題で講演した。主管=津文化協会。後援=同大学、本紙。
 松浦さんは、「21世紀は従来の行政主体の都市計画ではなく、行政と住民など多様な主体が得意な分野を出し合いながら連携して進めていく地域恊働のまちづくりへの変革期である」とし、四日市市楠町での『楠の宝探しマップづくり』事業や、『親しまれる四日市港づくりのためのワークショップ』事業、さらに名張市の『地域づくり委員会』の取り組みを実例として挙げながら、津のまちづくりに対する自身の考えとして、「市民などなるべく多様な主体の参画を得て地域資源を発掘することが重要。また、次につなげるためにも結果を分かりやすい形で情報発信していくべき」とした。
 さらに、まちづくり事業を実施するためのマンパワーと財源の確保については、「自治会の協力やボランティアグループとの連携を高めることが大切。財源は助成金を確保したり、コミュニティビジネスなどの独自の収益事業をサポートする仕組みを作る必要がある」と説明した。
 講演修了後の質疑応答では、会場から出された「津城復元によるまちづくりをどう考えるか?」との質問に対し、松浦さんは「津市は県都で三重の中心だが城下町の雰囲気が残っていない。今後、城下町の形を踏まえたまちづくりをどうやっていくのか、とても重要。特に津城跡エリアの空間をどう生かしていくのか、将来像を考えないといけない」と指摘。
 また、「土地区画整理事業と町並み保存をどう考えるのか?」との質問には、「土地区画整理事業には町並みを壊すという側面がある。歴史的な町並みを壊してまで住環境を良くしていくことが果たして良いのか?私自身も問題意識を持っている」とし、歴史的資産の重要性を説いた。