2013年2月

 津市は新年度予算案に平成28年度のオープンを目指す屋内総合スポーツ施設の建設費を盛り込むなど、建設への準備を進めている。そんな中津市体育館=津市本町=など、津市の既存の体育施設では障害者に対する利用料の減免制度が曖昧な形で運用されており、ソフト面での未熟さが浮き彫りとなっている。国体開催を目標とする屋内総合スポーツ施設建設を前に津市は我が身を振り返り襟元を正す必要がありそうだ。

 
 津市体育館など、津市の体育施設を個人・団体が利用する場合には当然、利用料が発生する。団体に関しては、市が条例を運用するための内規に減免対象となる団体がリストアップされており市を始めとする地方公共団体・自治会・老人クラブ連合会などが健康増進や交流など、然るべき目的で利用する場合に制度が適応される。また、それ以外の団体に関しては管理者が必要と認めた場合、減免制度を利用できるといった旨の一文が添えられているため、現場の判断次第である程度柔軟な運用ができる。
 障害者団体に関しては、リストアップこそされてはいないが、公共の福祉に寄与しているという観点からも減免対象と明記されている団体と比べても、なんら遜色は無く、苦しい台所事情で運営を続けている団体が多いことも考慮すれば減免制度の適応に異論も無いはず。しかし、現状は津市体育館を例にすると、障害者団体が直接利用を申し込んだ場合、市は「リスト外の団体は内規の〝特例〟で現場だけでは減免に値する団体か判断しかねる」という理由で減免制度の利用を積極的に勧めていない。
 どんな場合も障害者団体には減免制度を適応しないというスタンスを貫くのであれば、ある意味での公平性は保たれているが各障害者団体と業務上の関わりが深い市の障がい福祉課を通じて、体育館側に働きかけをした場合には減免対象として扱っている。つまり、同じ団体が同じ内容で利用しても、ルートによって減免制度が利用できない。これでは余りに不公平だ。
 これに対して県の施設である鈴鹿スポーツガーデンやサンアリーナなどの施設では、身体・知的・精神の3障害に対して、それぞれの障害(療育)手帳を所持する者やその者が関わる団体が然るべき目的で利用する場合は減免制度を適応すると規定で定めている。津市もこれを参考すれば、障害者団体に対する対応はそう難しくないはず。もちろん、それ以外の団体でも柔軟に対応すべきだろう。平成33年の三重国体開催も大きな目的として屋内総合スポーツ施設は建設されるが通例通り障害者全国スポーツ大会も共に開催される可能性は高い。津市は新年度当初予算案に同施設の建設費約5億1千万円を盛り込むなど、着々と準備を進めているが『仏作って魂入れず』と批判を受けぬよう現状を正した上で公正なソフト面での整備・運用も求められている。

 思い出の写真を残しませんか?津市大門大通り商店街振興組合は3月23日・24日10時~16時、「街の駅だいもん」や各店舗で、おじいちゃん、おばあちゃんと孫のツーショット無料撮影会を開催する。現在参加者を募集中。
 大門に思い入れのある団塊の世代以上の人に、昔賑わった大門商店街を懐かしんだり、現在の同商店街を知ってもらうとともに、将来を担う孫世代に大門の魅力を伝えるほか、各店舗の商品をアピールするのが目的。同商店街全店の協力で実施する。
 またサブイベントとしておじいちゃん・おばあちゃんの遊びを伝えるふれ合いスペースも設置される。
 撮影の日時は先着順に予約。所要時間は一組20分~30分を予定。カメラマンは
商店街が手配する。
 撮影した写真は、街の駅だいもん又は商店街の各店舗で1カ月間、展示されたあと無料でプレゼントする(A4版1枚に限る)。
 先着50組になり次第締切り。一組あたりの人数は、一枚の写真に収まれば何名でも可。
 申込は街の駅だいもんなどで配布している申込書に記入の上、街の駅だいもん内の大門大通り商店街振興組合(〒514─0027 津市大門24─12)へ郵送・持参又はFAX059・229・4868で送信。 
 問い合わせは同組合℡059・223・0090へ。

1回目の講義の様子

 22日、津藩の藩校・有造館の教えを現代に生かそうと津藩士の子孫らによる藤堂藩五日会と、アスト津を運営する津駅前都市開発㈱が共同で運営する『有造館ゼミナール』がいよいよ開講。アスト津のホテルグリーンパークで行われた第1回目の講義には90名近い受講者が参加。講師の三重県史編さんグループの藤谷彰さんが「津藩家臣団の形成と構造」をテーマに、武家社会の基本的な仕組みなど今後の講義に必要な基本知識をレクチャー。津藩の有力家臣の知行高といったデータを使いながら、家臣団の規模など詳細な分析を加えていた。また、参加者に配られた受講書には有造館で実際に使われていた印鑑が捺されているなど、このゼミナールならではの趣向も好評だった。
 五日会会長で有造館の3代督学(校長)斉藤拙堂の子孫・斉藤正和さんは「講義の内容は現代とは直接的に関係無いように思えるが日本が直面している諸外国との問題などに必ず参考になるはず」と語った。
 更に、18日にはこの日の開講に先駆けた特別講義がアストホールであり、作家・童門冬二さんが戦国の世の流れを説明しつつ、藩校・有造館の優れた教育方針を賞賛していた。

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