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私はよさこい「笑楽-eraku-(えらく)」というチームの代表を務めさせて頂いたり、「ノルディックウォーキング」という、スキーストックのような2本のポールを用いたウォーキング運動の普及活動をさせて頂いたりなど、まずは自分が楽しみ、それが皆さんへお役立てできるものであればと、催し物や市民活動を趣味の範囲で企画させて頂いています。
しかし、それらの活動を元々されていらっしゃった方とのご縁があって始めたのであって、街の活性化などに私自身が寄与しているとは思っていませんが、この機会に〝街で暮らす〟と言うものを自分なりに考えてみようと思いました。
「そもそも街の活性化ってなんだろう?」
初歩的なようで、実はとても曖昧なものと言いますか、裏を返せば奥深いものなのだろうなと感じます。 経済学・社会学的に言えば、更なる消費の活性化、経済効果を指すことが一般的だろうと思います。それは街の将来にとっては非常に大切で、市民全体で取り組むべき課題であることも認識しているつもりです。しかし、私の立場は商売人でもないし、公の職員でもない。なかなかそのようなことを強く意識することが難しい中で、印象的な出来事がありました。
仕事で美杉を訪れた時のことです。場所は美杉町の三多気地区。北畠氏が隆盛を誇った時代には、1万5千人もの民衆が暮らす一大都市でした。ところが現在では限界集落の代名詞のような場所になり、深刻な過疎化状態が続いています。お伺いさせて頂いた年配のお客様のお宅も御多分に漏れず。交通機関も行き届かず、さぞ困難な生活を強いられているのだろう、不安な毎日を暮されているのだろうと思い、お話していましたら意外なことをおっしゃられたのです。
「ここは日本の桜名所百選にも選ばれた風光明媚な場所。こんなに景色が良く歴史が深く素晴らしいところはない。若い人にもおすすめしたい」
私はこの言葉を聞いたときにハッとしました。私は住んでいるところに「自分の街」として誇りを持って生活しているのだろうか?誇りが持てるような街の魅力をきちんと分かっているのだろうか?それを意識したら、もっと楽しく生活でき、活性化に繋がるかもしれない。
私自身ここ数年、様々な活動を通じて、沢山の方々と触れ合い、地域の魅力を発信されている方が沢山いらっしゃることを知りました。大切なのはその情報をきちんとお届けできる仕組みや、情報をキャッチしようとする受け取り側の意識を育むことなのではないでしょうか?
そうすることで街で暮らすことへの愛着が高まり、地元が誇りに思える。結果として、外から見ても魅力ある地域になり、居住者や訪問者が増え、それがまずありきで、そこに名物や観光地がうまく絡んでいければ、津市のブランド化や活性化につながるのでは?そう考えました。
とはいえ、矛盾するようですが、都会にいけば行列ができるようなおいしい飲食店が、いつでも落ち着いた雰囲気で楽しめるのも津市の魅力とも言えます。
皮肉ではありません。要するに、真似事ではなく、自分なりの、その地域なりの独自の物差しで魅力を感じることから始めれば良いのだと思います。そのためにも「楽しい情報交換の活性化」が欠かせないのではないでしょうか?
街は長い歴史に彩られた「人と食のテーマパーク」。もともとインドア派の私が街に出ることの楽しさを教えてくれたのも、この津市に魅力があるからです。私も体ひとつですし、すべての事を見聞したり取り組むことは難しいと思いますが、ご縁のある方とできる限りこの津市で楽しみ続けることが大切なことだと思っています。
日頃の市民活動を支えて下さる地域の皆様に心から感謝申し上げます。
(田村 賢治 よさこいチーム笑楽-eraku-(えらく)代表、津市民活動団体『レッ津!ノルディック!』事務局長、ゆるキャラ「藤堂とらまるくん」テーマソング振付)
2013年2月7日 AM 4:57
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