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前日の雨から一転して快晴に恵まれた3日、津市北丸之内の精肉店「朝日屋」=香田佳永副社長=が『春休み親子バス見学ツアー』を催し、県内から参加した約600名の親子連れが松阪牛の里、度会郡大紀町大宮七保地区にある4軒の肥育農家と肉牛集出荷場を見学した。
前回は東日本大震災で中止となったため、平成20年4月から5年ぶりの開催。
名産松阪牛が、どんな環境で育てられているのかを知ってもらい、松阪牛への知識と理解を深めてもらうと同時に親子の思い出をつくってもらうのが目的。
大紀町は大部分が森林に覆われ、東西には清流の宮川が流れている。澄んだ空気ときれいな水、豊かな自然と肥育環境の中で松阪牛は育てられている。数十年前には同地区に多くの肥育農家があったが、経営者の高齢化と後継者不足で次第に廃業。現在は16戸が七保和牛部会を結成、ホルモン剤を一切使わず自然飼料だけで肥育し、伝統と品質を守り続けている。
朝日屋は、長年にわたり肥育農家と強固な信頼関係を築き、現在では同地区で肥育された松阪牛は全頭、朝日屋が購入している。
この日、参加者が大型バス15台に分乗して訪れたのは、平成16年の松阪牛共進会でチャンピオン優秀1席に輝いた「まるふじ号」をはじめ、優秀3席1頭、同4席2頭を育てた岡田一彦さんの農場(104頭)と、3名の農家が共同牛舎で各々約160頭を肥育している「打見畜産団地」。
1頭1頭、愛情を注いで育てられている牛を見た親子連れは「牛って大きいなぁ」「おとなしくて可愛かった」などと、初めての体験におおはしゃぎ。
もう一つの見学場所「肉牛集出荷場」は、兵庫県などの各産地から集めた仔牛をいったん繋留し、その後各生産農家に配送する役割と、農家の手で2~3年かけて育てられた松阪牛を再び集荷し、松阪食肉公社へ輸送する役割を持つ施設。 これら3施設の見学を通じ、参加者らは普段では知ることの難しい松阪牛の肥育・流通システムを学んでいた。
その後は場所を大紀町大滝峡キャンプ場に移動してお待ちかねのバーベキューパーティー。今年は残念ながら野鳥のウソが芽をついばんでしまい、満開の桜は見れなかったが、朝日屋のスタッフとJA伊勢の職員が約180・の特上松阪肉を豪快に焼き、参加者に振る舞った。
また、松阪農業公園ベルファームにも立ち寄り、充実した春休みの一日を過ごした。
2013年4月11日 AM 4:59
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