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5月5日、津市雲出本郷町の「真宗高田派雲光山淨蓮寺」=日野光昭住職=とその周辺で、『本堂山門新築落成慶讃・親鸞上人750回御遠忌大法会』が盛大に行われた。
この落慶法会は、本堂や山門をはじめ主要な伽藍の新築工事完了を祝うもの。
同寺は、天正年間(1573年~1592年)に開基された。旧本堂は享保4年(1719年)に建立されたが、昭和19年(1944年)の東南海地震で半壊し、十分に修理されていなかった。そこで調査を行ったところ平成14年、沈下などの危険性が高いことが判明。これを受けて翌15年の臨時檀信徒総会で、解体し新築することが決定した。
その後、檀信徒会や本堂建設委員会などの関係者が連携して準備し、22年から今春まで、山門、鐘楼、玄関、寺務室、書院、外塀なども含む新築工事が行われた。これだけ多くの主要な伽藍を一度に新築する例は県内でも珍しいという。
新たな本堂は、頑丈な欅や軽量瓦を使うなど様々な地震対策が施されており、風格のある重厚な構え。内部には牡丹を象どった美しい欄間が設けられている。
当日は、晴天に恵まれ、檀家など750人以上が来場。午前中に暖かな日差しの下で稚児行列があり、午後からは、本堂で、本堂落慶・御遠忌法要が厳かに執り行われた。続いて常磐井鸞猷法主が法話で「日本という国は大変なところに来ているが近隣諸国と、お互い、拝み合うような社会を築いていかなければならないし、自国だけでなく地球全体を守っていかなければならない」などと話した。 最後に、特別出演の二胡奏者で中国出身の姜暁艶さんが、笛とシンセサイザーの伴奏で、仏教讃歌などを披露。観客は美しい音色にじっくり聴き入っていた。
日野住職は、「新築と法会を支援して頂いた方々に感謝しています。これから日本社会を動かしていくのは戦後の世代であり、寺も時代に対応していかなけばならない。夏休みに子供向けの行事を開くなどして、地域に開かれた寺を目指していく」と話している。
2013年5月9日 AM 4:59
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