三重県社会福祉協議会=津市桜橋=は7月から開講する「第1回介護職員初任者(旧・ヘルパー2級)研修」の受講生を募集している。
 離職者などの就労支援を目的に県内の福祉職場への就労意欲のある人を対象にした介護員育成プログラムの一環。
 ▼研修期間=7月9日~9月11日(おおむね週3回、計130時間)。9時~17時(ただし講座によって多少受講時間は異なる)。
 ▼募集期間=6月26日必着分まで。
 ▼募集人数と参加要件=40名(応募者多数の場合は抽選)。原則として三重県に住民登録している人(東日本大震災被災者についてはこの限りではない)。
 福祉職場への就労意欲があり県福祉人材センターへの求職登録を行い、県内の福祉職場へ就労することの誓約書が得られる人。
 但し、有料の介護職員初任者研修を受講できる人は除く。講習を最後まで受講できる健康な人(母性保護のため妊娠している人は不可)。年齢65歳未満(平成26年3月末現在)。
 外国人は受講できる日本語能力を持つ人(日常会話・高齢者とのコミュニケーション・読み書きができる人)。研修期間中に原則2日以上の職場体験に参加する。
 ▼受講料=無料だがテキスト代6000円及び期間中の交通費、食費などは自己負担。
 ▼受講場所=三重県社会福祉会館2階大会議室及び県内の研修施設。
 ▼申込方法=所定の参加申請書兼誓約書に必要事項を記入・押印。運転免許証のコピーまたは住民票を添えて〒514─8552、津市桜橋2丁目131、三重県社会福祉協議会へ郵送または持参。
 ▼募集結果=締め切り後に全員に郵送で連絡。
 問い合わせは県社会福祉協議会℡059・227・5160へ。

折り紙を使った「石搗き行事」の模型

二階堂黎子さん

 津市香良洲町出身の折り紙作家・二階堂黎子さん(66)が、今月1日~29日の土曜・日曜日(計9日間)、同町の9地区が各1日ずつ行っている『石搗き行事』の模型を制作。行事のPRのため先月末から、津駅北隣のアスト1階にある観光案内所に展示されている。
 この行事は今年3月、同町で行われた「お木曵き」と同様、20年に一度ある香良洲神社の式年遷座に関連しており新たに建てられる正殿・拝殿の地固めをするもの。
 各地区の住民が、供物をのせた奉曵車を香良洲神社まで曵く。到着すると地固めする場所に設置された櫓を囲み、音頭に合わせて櫓中央の丸太に繋いだ縄を引っ張ったり離したりして、丸太を上げ下ろしする。
 模型は先月、二階堂さんが同町のガイド団体会長・濱村隆通さんからの依頼を受け、3週間ほどかけて作ったもの。縦横・高さとも約90㎝。人形は51体あり、髪型などに個性がある。また、体を曲げる体勢を再現するため芯に針金を使うなどの工夫が凝らされ、行事の賑やかな雰囲気が見事に表現されている。
 「自分が6歳のときに抱っこ抱っこされて石搗き行事を見た覚えがあり、今回、同世代の住民の方達が一生懸命運営していらっしゃるのを見て何か役に立てればと思い作りました」と二階堂さん。

 津市の外郭団体である津市学校給食協会の元臨時職員の女(50。2月に解雇)による不正経理で保護者から預かった給食費から多額の金銭をだまし取られた事件を受け、津市教育委員会は5月20日に開いた教育委員会で同協会を解散し業務を引き継ぐための組織作りに向け動き出した。
 全国的なニュースにもなったこの事件、不正経理は04年6月から今年1月までの9年間、食材の調達や支払い業務を担当していた元臨時職員が業者からのパン、米飯代の請求金額を不正に水増しするという手口で、差額計約4千2百万円を着服したというもの。
 市内の中学校から給食費が足りているかどうかの照会があり、帳簿を確認する過程でようやくで不正が表面化した。
 協会から刑事告訴を受けた警察は、捜査を進め着服行為の一部で裏付けが取れたと判断、5月22日朝、女の自宅の家宅捜索に着手。女を詐欺容疑で逮捕している。
 この事件に関しては、発覚当初から市民や保護者から、「どうして分からなかったのか?」「常識では考えられない管理体制だ」など、同協会の内部監査や、教育委員会をはじめ、市関係部局のチェック機能のずさんさが指摘されていた。
 消えるボールペンで業者への振込用氏に金額を書き込み、振り込み後に数字を書き換えて、毎月数10万円から約100万円の差額の不正取得を繰り返し、住宅ローンの返済や韓国アイドルグループのライブ代金等に使ったという、さほど巧妙とは言えない手口を長年にわたり見抜けなかったことに関して、同協会の会長である中野和代教育長は「支払い業務を臨時職員一人に任せていた。チェックも甘かった。二度とこのようなことのないようチェック機能を強化したい」と、今後の対策を話していた。
 その対策に向けての第一弾が、年内に解散させる津市学校給食協会の業務を受け継ぐ新たな組織づくりだ。
 そのために教委は①教育委員会委員でつくる「津市学校給食事務改革推進協議会」と、②保護者、小中学校長の代表者、栄養教諭の代表者と識者でつくる「津市学校給食事務改革推進検討会」、さらに、③政策財務部、総務部、会計管理室および教育委員会事務局職員でつくる「津市学校給食事務改革推進プロジェクトチーム」の3つの組織を設置。学校給食事務の現状を研究すると共に給食用物資の調査の在り方や、会計処理の在り方などを議論、今年7月に「学校給食事務改革推進案(素案)を作成し教育委員会に提言。10月には最終案の作成と提言をする予定だ。
 つまり、行政、教育委員会、保護者、市民、識者など広範囲の関係者が議論し、学校給食の事務改革を推し進めるわけだが、重要なのは、今回の事件のように、もしもの際の責任の所在だ。
 今回の事件への対応を見ても、行政の責任感の希薄さは明らかだ。もしこれが民間企業で起こった事件ならば、責任あるポストの社員はことごとく相応の処分を受けるだろう。
 給食費は、保護者が汗水たらして働いた給料から預かった大切なお金である。そんな当り前の意識すらないのであろうか?そう思わざるを得ない今回の事件。2度と起こらないよう抜本的な改革と、職員の意識が求められよう。

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