私は日本について、皆様が良くなれば自分も良くなる、という心得で書かせて頂いております。
 経済について思い返せば、4年前の平成21年8月20日号と27日号において、『円安にすれば景気上昇』というタイトルで特別寄稿を執筆しております。
 その内容は、「古い財政規律の経済理論ではなく、日銀が通貨を大量発行し、経済効率が上がる財政投融資とすること」というものでした。
 しかし、ハイパーインフレとか、日本売りとかのデメリットばかりを主張する日銀、経済界、言論界がこれを流布するだけで、デフレが長引いたばかりでなく、国力も低下して中国、韓国、ロシアに領土を脅かされる情勢になってしまいました。
 また、昨年7月5日号の特別寄稿では、『株価も景気も日本の時代』というタイトルで執筆させて頂き、「財政規律の留め金をはずせば景気が良くなり株価も上昇する」との考えを発表させて頂きました。
 幸い、政権交代がなされ、財務省主導型の古い経済手法ではなく、安倍政権は私と同じ理論を採用して、株価は200兆円も上がりました。三流マスコミが貧乏風を吹かさない限り、夏以降はかなり景気が良くなると確信しています。
 一方でドイツ、フランスなど財政規律を主とする欧州連合は相変わらずマイナス成長であり、世界経済の足を引っ張っております。

水素の火
 
 人類は、木材、石炭、石油、ガスを燃やし、次にウランとかプルトニウムなどの原子核を燃やす方法をもって産業動力を支えてきました。
 しかし、前者は二酸化炭素を大気圏に放出し異常気象をもたらしています。後者は生物の遺伝子に傷害を与えるため、多くの危険を伴っていますが、人類は両者とも必要悪として用いています。
 しかし、私達が長らく求めていた二酸化炭素も放射性物質も放出しない水素発電の火が、今後3年以内に千代田化工グループで実用化されるようになります。
 これは、地上に大量にある水を分解して水素を取り出し、その水素と大気中の酸素を反応させてエネルギーを得るものです。排出するのは水だけなので、有害物質を一切出さず、さらに循環して使用できるので製造コストはかなり低下します。今まで常温で保存できなかったのが、トルエンを使用すれば常温で保存できるようになり、プラチナを使えば200倍に濃縮した水素を燃やすことができ、世界に先駆け、これで大型の水素発電所が実現できます。
 この他にも、濃縮水素の加工で、汚染された飲料水や食品に多量に含まれているガン、腎臓、肝臓、神経病、そのほか様々な病気の原因となる活性酸素を無害化できるのです。
 当社でも、特許を用いて製造した濃縮水素水を発表しました。エコ商品の第二弾として社会貢献できる日を楽しみにしおります。
 (藪内 憲雄 ㈱高等学術研究所代表)