活発に意見交換する参加者たち

 先月30日、津市美杉町奥津にあるJR名松線・伊勢奥津駅隣の八幡地域住民センターで、同線の利活用を考えるオープンディスカッションが初開催された。主催は津市。
 同線は2009年の台風で被災したため現在、家城駅(白山町)~伊勢奥津駅間で運行停止中。15年度に全線復旧するが、沿線地域で少子高齢化が進んでいることもあり利用者が少ないため、地域住民や観光客に対する利用促進策が課題となっている。
 当日は、小学生や、三重高校・白山高校・三重短大の学生、地元のお年寄りなど90名が参加。まず、コーディネーターの伊豆原浩二愛知工業大学客員教授が、「名松線への想いを語ろう!」と題して講話。
 「名松線の上手な利活用には、皆で、〝楽しい〟などをキーワードに知恵を出し合うのが一番。その前段階として今日は、名松線を身近なものと考え、地域の皆さんが想いを作り上げてほしい」と語った。
 その後、参加者が、7つのテーブルに分かれ、伊豆原さんや市職員、学生などによる進行のもと、同線の活性化に関してディスカッション。
 自然豊かな美杉町はサイクリングコースとして人気があることから「自転車を名松線の電車内に載せられるようにしてほしい」「サイクリングのイベントを開いてはどうか」といった意見が出された。また、6・7月に同町内で行われた映画「ウッジョブ!」のロケの現場を保存し、同線復旧後の活性化に活かしたいなど多彩なアイデアについて積極的に話し合っていた。
 なお、このディスカッションは全3回。第2回は9月28日に一志農村環境改善センターで、第3回は11月30日に松阪市産業振興センターで開かれる。