「これ、使ってみない」と妹がボディスクラブをくれた。そういうものに関心をなくして久しい。そういう商品があることさえ忘れていた。スクラブは研磨剤の入ったせっけん。塩や植物などを粒状にしたものが、角質や汚れを落とす目的でせっけんに配合されている。
 もらったのは、シーソルトスクラブ。少し取って手の甲に軽く擦り込むと、塩の粒々感がしっかりあった。しばらく擦って水で流すと、しっとりすべすべの肌になった。一皮剥けた感じで、いつもよりずっと若々しい手に見えた。
 きれいにしている人でも、手や首筋に年齢が露呈する。顔と違ってファウンデーションを塗ることもできないし、ちょっとしたしぐさで目立ってしまう。
 膝小僧や肘も思いがけず目立つ場所である。カサカサと薄汚れていても見えにくい位置にあるので自分では気づかない。スクラブの出番である。
 顔に乳液をつけることは習慣化していても、ボディを磨くことをすっかり忘れていた私に、スクラブは新鮮な体験であった。
 毎日、何の心配事もなく、どこも痛くなく、おいしくものが食べられて、私は幸せものだと思っていた。でも肌がすべすべになったら、さらに幸せになった。この幸せを求めたら、際限なく欲望が広がりそうな分野である。クワバラクワバラ。       (舞)