健康診断で訪れた待合室で、妊娠生活心得ブックという冊子を見つけた。今から子供を産むつもりもないが、何事も勉強と思ってもらってきた。
 最初にお腹の赤ちゃん実物大シートがあった。妊娠五カ月だというそれを、自分のお腹に当ててみる。このボリュームで、あれぐらいの膨らみか。体験したことなのに、ちっとも知らなかった。
 パパの家事入門というページがあって、風呂掃除やトイレ掃除の仕方が載っている。妊娠中の屈み仕事は辛いから、パパに手伝ってもらえればありがたい。ママも外で仕事を持つのが普通のこの頃では、今さらの記事だが家事をしない男がまだいるということだろう。
 表紙には「パパと読む」と書いてある。妊娠中のママの心身の健康にはパパの協力が必要である。ママがイライラしていても、大きく受け止める態度でいてほしいものだ。イライラもホルモンのなせる業と知れば、パパも落ち着いて対処できるだろう。
 何も知らないまま妊娠して、何も知らなくても子供は産めた。しかし、知っていればもっと良かった。安心もできただろうし、妊娠生活の辛さを軽減できただろうと思う。妊娠を他人事として過ごしてもパパになれた。でも関わればもっと早く子供を感じ、もっと早くパパになれただろう。これからの人にはうまくやってほしいものだ。       (舞)