「津商工会議所青年部」=中垣内良紀会長=が13日の津まつりフェニックス会場で運営する『YEG祭~ザッ津YEG!エコストリートフェニックス』は青年経済人の集団らしい先進的な取り組みで会場から出る温室効果ガスの削減に取り組む。廃棄物関連法の壁もあり、通常ではまず不可能な会場内から出るゴミの100%リサイクルステーション運営を筆頭に、楽しく環境に優しい21世紀型のまつりの形を提案している。 

 『持続可能な社会』が人類共通のキーワードとなる中、今年も12日・13日に津市の中心市街地一帯で催される津市を代表する一大イベント「津まつり」で環境に軸足を置いた企画に取り組むのが津商工会議所青年部=以下、津YEG=だ。
 12年前より津YEGではフェニックス通り周辺会場でYEG祭と題して様々なイベントを企画・運営してきた。今年も13日に行うYEG祭=楠幸治実行委員長=のメインテーマは「ザッ津YEG!エコストリートフェニックス~カーボンニュートラルへの挑戦~第一章」。会場には70ブースもの出店・出展が並び旭美容専門学校の協力で毎年開いているフェイスペインティング、様々なステージイベントなどで祭りらしく盛り上がりつつ、電気で動くセグウェイなど環境に優しい乗り物の試乗も企画。二酸化炭素を中心とする温室効果ガス削減への様々な試みが散りばめられている。
 それらの試みの核ともいえる存在が、今年でYEG祭へ設置するのが4回目となる会場から出たゴミの100%リサイクルを行うリサイクルステーションだ。簡単に説明すると、会場の一角にあるテント内にゴミの種別毎に分かれたゴミ箱を設置し、フェニックス会場で購入した飲食物などから出たゴミを来場者自らがある程度分別していく。そのゴミを、プラスチックはPRF原料(固形燃料)、箸・串は燃料チップ、紙・紙コップは製紙原料、ビンはビン原料、缶は鉄原料、ペットボトルはPET原料、生ゴミは飼料とゴミの100%リサイクルを行う。しかし、単純そうに見えるこの行程の難易度は高い。
 通常の場合、津まつり会場から出るゴミは家庭系一般廃棄物として扱われ、津市が処理を行うという形をとっている。しかし、もっぱら物と呼ばれる缶やビン以外のゴミの運搬や、処理は関連法で厳しく制限されており、家庭用一般廃棄物は自治体に処理を任せるという形になる都合上、前述のような細かい分類でのリサイクルは不可能だ。
 そこで同YEG会員でリサイクルステーションの運営にも深く携わる廃棄物処理業者「マルゼン㈲」=津市大倉=の代表取締役・野瀬長勢さんが産業廃棄物を管理する県や、一般廃棄物を管理する市と交渉。YEGをゴミの排出事業者に設定することで会場から出るゴミを一般企業の事業活動で生じるゴミと同じ事業系一般廃棄物と産業廃棄物という扱いで排出する。それを県と市の収集運搬許可業者であるマルゼンがリサイクル工場などへ運搬し、資源へと生まれ変わらせるという流れを踏んでいる。昨年実績はPRF原料120㎏、PET原料50㎏、アルミ等原料15㎏、ビン原料15㎏、燃料チップ原料、豚飼料150㎏、トイレットペーパー約550個分の紙原料と、ほぼ完全な形でゴミのリサイクルを達成した。
 更に今年はエリア内に出店する飲食業者から「エコ協賛金」を集め、それで購入した間伐材を使用した割り箸や非石油製品の食器などを使ってもらうことで、更なる温室効果ガス削減に取り組む。最終的にはどれだけ温室効果ガス排出量を削減できたかを算定するなど、より綿密に環境に配慮した取り組みを行う。
 祭りは長い年月をかけて受け継がれていくものだけに「楽しみながら環境に優しく」という考え方は、これから重要なテーマとなるのは確実。ゴミ問題は祭りの運営にはつきものであることを考えればなおのことだ。コストや労力面から完全に同じ手法を普及させることは難しいが、青年経済人の集団らしい創意と工夫で21世紀型の祭りのあり方に一つの方向性を示しているといえるだろう。

大釣賞 串揚げ まるう

 9月28日、伊勢湾海洋スポーツセンターのテラスを本部会場に第19回岩田川ハゼ釣り大会があった。主催=津西ライオンズクラブ(滝澤多佳子会長)、岩田川物語の会(加藤広文会長)、後援=津市、協力=本紙。
 ハゼ釣りを楽しみながらふるさとの川と親しみ、環境意識を高めてもらおうと毎年9月中旬に開かれているもので、今回は台風18号のため順延開催された。
 家族連れや友人同士など19チーム、約80名が参加し快晴のもと釣りを満喫したほか、大会の趣旨に沿って行われたゴミ収集にも、熱心に取り組んだ。
 釣果は台風の影響が残っていたのか全体のハゼの数は例年の2割程だったが、ワタリガニやキビレなど同大会には珍しい外道が多く大会を盛り上げた。
 また今年は津西LCが設立20周年記念テーマに「3・11を忘れない」を掲げ、東日本大震災被災地の支援に取り組んでいるため、東北の物産が各賞副賞に充てられ、大会参加費は全額、被災地支援のために寄付される。
 大会結果は──
 ◆大釣賞(チーム1人当たりのマハゼ重量)=①串揚げまるう…147g②中西害虫③おざやん◆大物賞(マハゼ1匹長寸)=①中西害虫…145㎜②マッキー③トムさんチーム、皇帝ペンギン、はじぇじぇ◆外道賞=①皇帝ペンギン…ワタリガニ②ヒビキ…マゴチ③ジュテームA…マゴチ◆ファミリー賞=①中西害虫②おざやん③ももちゃん④Sor─Ken⑤ギンガ◆特別賞(ゴミ収集)=①トムさんチーム②マッキー③KAWATO④ももちゃん⑤チェリー⑥FAST─LANE⑦「GETS」◆津西ライオンズクラブ会長賞=Jiro’s、三浦チーム

 津トレーニングセンター(津市本町)が主催する「ふるさと新聞杯N─1第3回三重県ベンチプレス大会」が、11月3日10時~、同センターを会場に開かれる。後援=本紙。
 参加要項は──
 ▼資格=満14歳以上で三重県に在住・在学・在勤の人。
 ▼階級=男子59㎏~120㎏超級(一般の部及び学生の部)。女子は無差別級のみ。
 ▼表彰=各階級1位にメダル、3位まで賞状。ほかに最優秀選手賞、ふるさと新聞賞など。
 ▼参加費=一般男女4500円、学生3000円。
 ▼締め切り=10月18日必着。参加費など詳細と申し込みは同センター℡059・225・5054へ。
 ※同大会は津トレーニングセンター主催のスポーツ活性化事業の一環であり、MPAの公式競技会ではありません。
 ※N─1とは、NOギア(装備無し)、ナチュラル(薬物を使用しない)、ネバーギブアップ(決してあきらめない)の意味。

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