明日開院する「津ファミリークリニック」

成島医師(右)と岩佐医師

 武内病院などを経営する特定医療法人「純会」が明日11月1日9時、津市押加部町に「津ファミリークリニック」を開院する。
 診察科目は内科・小児科・婦人科。また性別・年齢・臓器に関わらず診察し、地域住民の健康を総合的にケアする家庭医療を行う。
 院長の成島仁人さん(36)は愛知県出身。かかりつけ医として活躍した亡き祖父の影響もあり、患者にとって身近で何でも相談できる医師を志し、03年弘前大学医学部を卒業。北海道家庭医療学センターでの家庭医療学指導医養成プログラムなどを修了し、今年3月まで旭川市の北星ファミリークリニックで副院長や指導医として研鑽を積み、4月からは三重大学家庭医療学・総合診療科の指導医として勤務していた。
 同院は2階建で、病院独特の雰囲気が苦手な子供などにも安心して過ごしてもらえるよう、温かみのある色使いや素材の家具が使われている。
 成島さんは「クリニック内で閉じずに地域に開かれた病院にしたい」、また同院医師の岩佐紘さん(32)は「患者を継続して診ていく。病気は生活の中にあるものなので、健康問題の背景まで考えた医療を行いたい」と抱負を話している。
 問い合わせは℡059・273・5000。

 夏の椿は数センチほどの緑のげんこつ型の実をたくさん付けていた。ところがこの間見たら、その実が全てはぜて、三つに分かれ黒く干からびた皮だけが枝にあった。いつの間に種が落ちたのだろう。
 子どもの頃、秋になると、祖母と一緒に椿の種を拾いに行ったものだ。公民館の近くに、ヤブツバキのトンネルのような坂道があった。そこが椿の種を拾う場所。湿った土の上に黒い種が散らばっていた。
 拾ってきた椿の種を木綿の袋に入れて軽く叩き、殻を割る。すると種に含まれた油が布から浸み出てくる。その布袋で床を磨くのである。自然素材のフローリング用ワックス。床磨きは祖母と私の仕事だった。
 また、椿の実をコンクリートで擦って穴を開け、笛を作ろうともした。私はいつも中途半端で投げ出して、笛を鳴らすことができなかったが、椿油特有の匂いが、今も記憶にある。
 椿油は、昔から髪油として使われ、現代でも椿油を配合したヘアケア製品が売られている。資生堂のTSUBAKIというブランドは、五島列島産の椿の種から油を搾っているとホームページにあった。
 庭の椿の種を集めたら、油を取り出すことができるだろうか。精製が難しいなら、昔のように床磨きに使ってみるのもよいかもしれない。スローでエコな暮らし方。 (舞)

落語を披露するボタンくん

 26日、津市美杉町奥津で津市商工会の女性会員有志が運営しているミニ道の駅「かわせみ庵」=中田かほる代表=で『かわせみ寄席』があった。
 JR名松線や地域の活性化を目指し、落語家で市議の桂三発さんの協力で開かれたもの。出演者は三発さん、露の雅さんと、神戸市在住で小学6年の鯉鮎亭ボタン(本名=三好信悟)くん。
 ボタンくんは小学3年のとき落語を始め、子供落語の全国大会での入賞経験もある。今月2日~10日には修業のため大阪の玉造稲荷神社から伊勢神宮まで歩いた。その道中、5日に奥津で8㎏の荷物を背負い歩いていたときに中田さんらと出会い、飼坂峠越えに安全のため三発さんが同行したという。
 この縁がきっかけで今回出演し、大人顔負けの豊かな表情や軽妙な語り口で来場した50人を楽しませた。 「皆さん、よく笑って頂いて良かったです」とボタンくん。

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