国府阿弥陀如来三尊像

 24日まで、津観音資料館で特別展『津観音と伊勢神宮』が開催されている。入館料5百円。10時~16時。
 今年は伊勢神宮の式年遷宮で県内が盛り上がったが伊勢参りが全盛だった江戸時代に参宮街道の拠点として津のまちは栄えていた。その中心的存在だった津観音の「国府阿弥陀如来」は神仏習合の中、天照大神の本地仏(同一存在)とされ伊勢神宮に参拝する際には必ず併せて参るよう広く言い伝えられるなど、密接な関係にあった。
 今展では、今年に入って兵庫県で見つかり、140年ぶりに津へと戻ってきた『国府阿弥陀如来三尊像』を初公開。国府阿弥陀と同じく天照大神を仏教に取り入れた姿である雨宝童子、空海を高野山へと導いた高野明神、インド神話の影響が色濃い三宝荒神などの絵画や工芸品を中心に展示。明治の廃仏毀釈以降、その痕跡を見ることすら難しくなってしまった神仏習合の姿や、津観音と伊勢神宮との関係が展示を通じて垣間見られる。
 問い合わせ℡059・225・4013へ。