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2013年11月
11月17日朝、私の車のルーフに取り付けたサイクルキャリアに2台の自転車を積み込み、前回の終了地点である津市芸濃町河内の安濃ダム近辺に向けて出発。本来は前日の予定だったが、М君の母が急病で入院することになり中止。幸いにも軽症だったので心置きなく、自転車旅に出かけられた。
県道42号に沿って安濃ダム方面へ向かうと、この日は「芸濃名所めぐり錫杖ウォーク」が開かれていたため、普段は歩行者を余り見かけないこの道のあちこちで人の姿を見かける。
錫杖湖水荘近くのふれあい公園で自転車を降ろした私たちは、川の流れを遡る形で成覚寺へ向かう。この寺は、平清盛の孫で屋島の戦いに敗れ、那智沖で入水したとされる平維盛が河内まで落ち延びており、維盛の死後にその念持仏を本尊として開かれた清運寺が起源とされている。維盛は平家一門きっての美丈夫で大変人気のある武将。そのため全国各地に彼が落ち延びたと伝わる地が点在する。
錫杖湖水荘より上は、台風18号の際に愛知県の母子が亡くなるなど、大きな被害が出た場所。今も路面に残る土砂の形跡がその凄まじさの一端を伺わせる。記憶に新しいあの悲劇を思い出すと少し胸が痛くなる。
公園から5分ほどで成覚寺に着くと、ウォークの参加者たちと共に、芸濃ふるさとガイド会の方々の案内を受けながら境内を見学。本堂裏にある維盛の墓は寛政8年(1796年)の600回忌の際に建てられており、墓の横に植えられたナギの葉は平家一門が魔除けとして大切にしていたという。海運で栄えた平家の魔除けとは、この道中のお守りにぴったり。金運のご利益まであると聞き、すかさず財布に忍ばせる。
本堂の前でガイド会のFさんと顔を合わせると早速この連載を読んで頂いたそうで「今日も自転車で回っとるの?」と声をかけて頂く。本堂内でも丁寧な解説を受けながら維盛の姿を写した木像などを拝観し、歴史ロマンに思いをはせる。
寺を出た後は錫杖湖水荘で、芸濃特産のずいきが入った津ぎょうざで腹ごしらえ。元気が出たところで川下に向かって一気に坂道を下る。沿道の木々は赤や黄色に染まり、夏場の水不足が嘘のように豊かな水を湛えた湖面とのコントラストが美しい。県道42号を途中で折れ、同線と向かい合う形で川沿いを走る道を進み忍田橋へと至る。紅葉で有名な河内渓谷一帯でもここは特に人気のスポットで、昭和初期に架けられた小さなコンクリート橋を風に舞い散る紅葉が彩る様はまさに絶景。見頃を迎えていたこの日は、ウォーク参加者以外にも大勢の観光客が訪れており、私たちも橋のたもとに自転車を停めて様々な角度から、季節の美を愛でる。
ひとしきり満足すると、橋を渡り、再び42号線へ。次の目的地は、ほんの少し上に戻った場所にある長徳寺だ。(本紙報道部長・麻生純矢)
2013年11月28日 AM 4:55
伊勢本街道を活かした地域づくり協議会は12月8日、晩秋の伊勢本街道を歩く「宝さがしと街道鍋」を開く。参加費は一般が1000円、小学生以下500円以下。昼食代含む。
定員100名。参加希望者は11月30日までに、電話で結城さん℡090・3300・6414、坂本さん℡090・4799・6890、安野さん℡090・7855・6513へ申し込み。
2013年11月28日 AM 4:55
12月8日14時半~(開場14時)、松阪市の嬉野ふるさと会館で「第15回カラビンカ笛の会定期演奏会」を開く。
同会は99年に、主に三重県に在住するフルート奏者を中心に発足したフルートアンサンブル団体。幼児からシニアまで幅広い年代のメンバーが所属する。
『カラビンカ』とは、仏教に出てくる釈迦の鳥のことで、美しい声で鳴くといわれている「極楽鳥」を指す。様々な国の文化が入り乱れ、日本のすばらしい文化が忘れ去られようとしている今日この頃、美しい日本の文化、美しい日本の心を、忘れずにいたいという願いから、『カラビンカ笛の会』と名づけられた。
当日はサン=サーンスの組曲「動物の謝肉祭」を同会代表の武仲能子さんが編曲し、プロの演奏家を交えてフルートアンサンブルで披露する。フルートだけでなく、オカリナの素朴な音色や、空きビンを使った珍しい演奏、カラビンカジュニアによる歌声もある。
他に「クリスマスメドレー」や日本の歌「たきび」「雪」など。入場料一般1000円、中高生300円、小学生以下100円。
チケットなどの問い合わせ先は、武仲さん℡0598・26・2420へ。
2013年11月28日 AM 4:55