津市のボランティアガイド14団体が加盟する「津観光ガイドネット」は、一昨年の設立以来、津ふるさと学検定の主管などを通じ津の観光振興に貢献してきたが、今年は登山ガイドブック作成という新事業に取り組むそうだ。
 先日、この事業に向けた経ヶ峰での調査を取材した。私にとって初めての本格的な山登り。ある程度の寒さは予想していたものの、実際は想像を遥かに超える冷気や強風で体力を奪われ、軽装だったことを反省した。
 しかし、それ以上に印象的だったのは、登り下りや斜面の角度によって様々に変化する地面の感触を確かめながら一歩一歩進むことの新鮮さ、楽しさ。さらに、途中で見られる木々や、伊勢湾を望む景色など、実際に登らないとわからない経ヶ峰の魅力だった。
 そして、安全に山を楽しむには、登るルートや周辺の名所に関する詳細な情報が不可欠であることを身を持って知った。
 今回の事業によって、私と同じような登山初心者をはじめ、津の山々に親しむ人が一層増えることを期待している。
 一方、加盟ガイド団体への取材で活動における課題としてよく挙がるのが会員の高齢化。また地元住民、特に若者の地域への関心が低いことである。津観光ガイドネットでは、HPやメールマガジンでも各団体や観光情報などを紹介しているがこの課題の解決のためにも、幅広い世代への情報発信を続けてほしい。 そして私は今年も、一つでも多くの名所に足を運び、体感した魅力を誌面を通じて伝えたいと思う。 (小林 真里子)