「ねこのき」(長田弘・作 大橋歩・絵 クレヨンハウス1996年刊)

  三重県立美術館で企画展「大橋歩の想像力」展が開かれている。会期は2月16日まで。
 三重県出身の大橋歩は、イラストレーター、エッセイスト、そしてデザイナーとして、多彩な顔を持つ。1964年、雑誌『平凡パンチ』の表紙で衝撃的にデビュー。その活躍の場を、雑誌、広告、書籍、ファッション、アートと、さまざまに変化、発展させる姿は、世代や性別を超えて広く共感を呼んでいる。
 異なる分野を軽やかに行き来する大橋にとって、雑誌や本の挿絵や表紙は、いわばその活動の原点ともいえるもの。作家や出版社、編集者、デザイナーの意図を十分に理解した上で、同時に一目で大橋の作品と分かる個性を輝かせるバランス感覚は、作家の活動の基本をなすと言える。
 そして常に読者の期待を裏切らず、しかしどこか新しいものを付け加えることを忘れない姿勢から生まれた作品たちは、今なお観る人の眼に新鮮に映る。
 今展では、「大橋歩の想像力 Imagination from/into/beyond Words」と題し、大橋の活動の中でも、文字との関わりの深い作品に焦点をあてて紹介。『平凡パンチ』専属イラストレーターの役を終えた1971年以降の作品を中心に、大橋が見せる無限の想像力が生み出す世界が堪能できる。
 観覧料=一般600円・高大生400円・小中生無料。開館時間=9時半~17時(入館は16時まで)休館日=月曜日。
 問い合わせは同美術館℡津227・2100。

≪プレゼント≫
 本紙読者に抽選でペア5組に招待券をプレゼント。希望者は葉書に〒・氏名・住所・年齢・職業を明記して、〒514─0028、津市東丸之内26─12、三重ふるさと新聞「大橋歩」係までご応募下さい。締め切りは29日必着。当選は券の発送をもって代えさせて頂きます。