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「お母さんは捨てるのが苦手だね」と娘に言われた。近頃私に対し客観的にものを言うようになった娘である。家事についても生活についても自信を持ち始めたことがうかがえる。
指摘の通り、私は捨てるのが苦手。「そのうちに使うことがあるかも」と、何もかもしまいこむ。素直に反省して、昭和のものいっぱいの納戸を片づけ始めた。
そして、段ボール箱の中に数十個の湯呑茶碗を発見した。地味な柄の厚ぼったい湯呑は、寄り合いや法事用だろう。何十年も使われず仕舞われていた。
この先出番はない。ポイポイとゴミ袋に入れて、次の不燃ゴミの日に出すことにした。納戸から段ボール一箱が消えて、私は単純にうれしい。
湯呑は、ゴミ収集車に乗せられ、最終処分場に運ばれ、埋められるだろう。何百年か先、考古学の研究者に見つけられたりしたら楽しいなと考える。環境考古学という学問では、昔のトイレやゴミ捨て場を調べて昔の人の生活や自然との関わりを探るそうだ。
市町村によっては、陶磁器類まで燃えるゴミとしているところがある。土から作ったものが灰となって土に戻るのはさっぱりときれいである。でも、灰になっては考古学の資料となることもない。
まだ使える湯呑を捨てるにあたって、どっちが良いか湯呑自身に聞いてみたいところだ。(舞)
2014年1月23日 AM 4:55
津市美里町北長野の美里ふるさと資料館で2月26日まで9時~16時、『美里おりがみサークル』の作品を展示中。幾つもの折り鶴で作られた花=写真=や、お雛様など約百点の力作が並んでいる。月曜休館。但し祝日の場合は翌日休館。
また2月20日13時~15時、体験講座「簡単お雛さま」を開く。定員先着20名、材料費約300円。申込みは18時~21時に中村さん℡津279・2585へ。
2014年1月23日 AM 4:55
三重県立美術館で企画展「大橋歩の想像力」展が開かれている。会期は2月16日まで。
三重県出身の大橋歩は、イラストレーター、エッセイスト、そしてデザイナーとして、多彩な顔を持つ。1964年、雑誌『平凡パンチ』の表紙で衝撃的にデビュー。その活躍の場を、雑誌、広告、書籍、ファッション、アートと、さまざまに変化、発展させる姿は、世代や性別を超えて広く共感を呼んでいる。
異なる分野を軽やかに行き来する大橋にとって、雑誌や本の挿絵や表紙は、いわばその活動の原点ともいえるもの。作家や出版社、編集者、デザイナーの意図を十分に理解した上で、同時に一目で大橋の作品と分かる個性を輝かせるバランス感覚は、作家の活動の基本をなすと言える。
そして常に読者の期待を裏切らず、しかしどこか新しいものを付け加えることを忘れない姿勢から生まれた作品たちは、今なお観る人の眼に新鮮に映る。
今展では、「大橋歩の想像力 Imagination from/into/beyond Words」と題し、大橋の活動の中でも、文字との関わりの深い作品に焦点をあてて紹介。『平凡パンチ』専属イラストレーターの役を終えた1971年以降の作品を中心に、大橋が見せる無限の想像力が生み出す世界が堪能できる。
観覧料=一般600円・高大生400円・小中生無料。開館時間=9時半~17時(入館は16時まで)休館日=月曜日。
問い合わせは同美術館℡津227・2100。
≪プレゼント≫
本紙読者に抽選でペア5組に招待券をプレゼント。希望者は葉書に〒・氏名・住所・年齢・職業を明記して、〒514─0028、津市東丸之内26─12、三重ふるさと新聞「大橋歩」係までご応募下さい。締め切りは29日必着。当選は券の発送をもって代えさせて頂きます。
2014年1月23日 AM 4:55