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本日、3月13日号の本紙2面・街角通信に掲載したエゾナキウサギ写真展の記事中、エゾナキウサギが「準絶滅危惧種」とあるのは「準絶滅危惧」の誤りにつき訂正致します。
2014年3月13日 PM 3:57
津市が誇る老舗洋食店「東洋軒」=津市丸之内=が今年1月に東京都港区元赤坂にオープンさせたのが『西洋御料理・東洋軒』。料理長には国内外に大きな影響力を持つ成澤由浩シェフが就任。伝統の味を受け継ぎながらも健康面にまで配慮した〝次世代型洋食〟は専門各誌も絶賛している。日本が育んだ洋食文化の世界発信も大きな目標に掲げる。
津の東洋軒のルーツは東京三田四国町(現在の港区芝)で牛鍋店「今福」=明治22年(1889年)開業=を経営していた伊藤耕之進が、贔屓筋だった伊藤博文らの勧めで今福の隣に開いた西洋料理店「東洋軒」。同店は宮内省(当時)御用達として宮中の晩餐会の料理を担当し、〝天皇の料理番〟秋山徳蔵ら料理界の重鎮を数多く輩出。日本の西洋料理の草分け的存在として、食文化史に大きな足跡を残している。
その味に惚れ込んだ百五銀行頭取で北大路魯山人と並び称される風流人・川喜田半泥子の強い勧めで昭和3年(1928年)に、津市の百五銀行ビルの4階に出張所がオープン。昭和25年には、料理長を務めていた初代・猪俣重勝氏が本店からのれん分けを受け、正式に独立。三重県内における洋食文化の発展に大きく寄与した。その伝統は、現会長で2代・重信氏、そして現社長の3代・憲一氏へと受け継がれている。
東京の東洋軒は十数年前に惜しまれつつも長い歴史に幕を下ろしているが、80年以上もの長きにわたり、津で大切に守り抜いてきた味と誇りと共に、今年1月、東京都港区元赤坂にオープンしたのが「西洋御料理・東洋軒」(以下東京東洋軒)だ。
料理長には昨年、アジアの「ベストレストラン50」で1位に輝いたフレンチレストラン「NARISAWA」=東京都港区南青山=の成澤由浩シェフが就任。成澤シェフは普段から東洋軒の料理顧問として店舗で講習会を開くなど、猪俣社長と親交が深い。
フランス料理と洋食とは一見繋がらないように感じるかもしれないが、そうではない。なぜなら元々、洋食はフランス料理を日本にある食材を使って日本人の口に合うようにアレンジして生まれたもの。これは、日本人が日本の食材を生かした料理をつくるため、本場とは違った独自の工夫を凝らす必要があるという成澤シェフの考え方に相通ずるものがあるからだ。
東京東洋軒ではブラックカレーを除く全ての料理の食材や調理方法などを一から見直しているのも特徴。まず食材は今まで以上に安全で高品質なものを優先的に使用。そして〝ごはんに合う〟伝統の味わいを大切にしながらも、洋食につきものの、牛脂やラードは使わずに調理過程で出る脂もできる限り取り除く、デミグラスソースのとろみやウスターソースの味わいは野菜を使って出す、揚げ物には米油を使う、といった具合に猪俣社長と成澤シェフの強い思いを反映しながらレシピを再構築している。
そのため、甘み・酸味と濃厚な旨みに富んだ洋食らしい味わいにも関わらず、食後の軽さが全く違うのでもたれることがない。健康上の理由で、脂質を控えている中高年層も気兼ねなく楽しめる料理は「次世代型洋食」と呼ぶにふさわしい新境地を体現している。
また、カレーの福神漬けなどの付け合せだけでなくフライに使うパン粉も厨房で焼き上げた食パンを挽くなど、細部に至るまで手づくりにこだわり、ディナー時の白飯も注文が入ってから炊きあげている。そのような妥協のない姿勢もあって、東京東洋軒は専門誌やテレビ番組や各界の著名人からも高い評価を受けている。
東京東洋軒は日本で生まれ、成熟してきた独自の食文化である洋食を世界に向け発信することを大きな目標に掲げている。しかし、その根底には世界の食文化の中心地である東京で、三重県・津の魅力を世界中の人たちに伝えたいという深い郷土への愛情がある。
そんな思いを秘めた地元の老舗の新たな一歩は津市民にとっても誇らしい限り。東洋軒に親しみ深い人たちにこそ、東京に行った際には、ワンランク上の美味を堪能してもらいたい。
東京東洋軒の住所=東京都港区元赤坂1─2─7赤坂Kタワー1階(東京メトロ赤坂見附駅より徒歩2分)。営業時間=11時半~14時LO、18時~21時LO。席数は約40席。不定休。
問い合わせ℡03・5786・0881へ。
2014年3月13日 AM 5:00
8日、津市東丸之内の松菱1階サービスカウンター付近で『津城復元の会』=西田久光会長=の会員たちが募金活動と共に、津市のふるさと納税制度「ふるさと津かがやき寄附」の利用を呼び掛けた。
同会は津藩祖・藤堂高虎公の関係5団体(NHK大河ドラマ「藤堂高虎」を誘致する会、藤堂藩五日会、ときめき高虎会、津・お城の会、津市議会お城を活かしたまちづくり推進議員連盟)が今月1日設立。同会が目標として掲げているのは津城の北面部分の復元。必要な総工費は約6億円。市民から浄財を募り、市内産の材料で、市内の業者が建てるという市民参加型の城づくりをめざしている。かがやき寄附は、使途項目で「津城跡の整備」を選ぶと実質的な復元基金が積み立てられていく。税の控除もあり、軽い負担で効果的な寄附が行えるため、会員たちはそのPRも行った。
この日は1万5300円が集まり、1名がかがやき寄附で1万円を寄附した。西田会長は「子供や女性が7割を占めていた。特に女性の関心の高さに新鮮な驚きがあった」と手ごたえを語っていた。同会では今後も様々な場所で募金活動を行う。松菱では4月5日の13時~16時にも実施予定。
2014年3月13日 AM 4:59