わくわくとビュッフェの席についた。なんでも好きなだけ食べてよいというのは素晴らしい。食べすぎては我が身のためにならないし、そんなにたくさん食べられないくせに心が躍る。
 お盆に皿を並べてまずは野菜のコーナーに行く。お浸し、和え物、煮豆。家庭で作るには面倒な料理を一口ずつ。それから、煮込み料理のコーナー。おでんもシチューもチゲもうま煮も一口ずつ。
 揚げ物や肉類は一口より少し多い目。おいしそうだから、少しだけ多い目に取ってしまう。きょうはなんと豚足の甘辛煮を発見。二個も皿に取った。
 席に戻り、盆の上のものを見せ合う。「おいしそうやね。どこにあった?」と情報交換。私の皿の豚足が注目された。
 「何、それ、そんなん食べるの」と否定的な人。「食べたら明日お肌ぷるぷるやわ」と取りに行く人。
 こういう場合、二手に分かれる。人間の食べるものなら何でも食べてみる派と、今までに食べたものしか認めない派。私は前者なので、後者がいかにも不自由な生き方をしているように思う。
 しかし、後者には後者の言い分がある。そんな気持ちの悪いものまで食べなくとも、この世にはおいしいものがたくさんある。怪しいものを避けるのは安全な生き方だ。
 議論をよそに、私はとろとろぷるぷるの甘辛を舌の上で楽しんだ。(舞)