4月6日、津駅東口ロータリーや羽所町通り周辺で「津駅前ストリート倶楽部」=青山春樹会長=主催の『第3回・津駅前ストリートまつり』が開催される。後援=津市・津市観光協会・津商議所・㈱まちづくり津夢時風。津駅前は近年、市内でも最も勢いのある地域として注目を集めており、津市の春の新たな名物イベントとなりつつある。今年はロータリー内に特設ステージを置くなど、新たな試みで更に盛り上げる。 

 駅前ストリート倶楽部は2年前、津駅前の飲食店主らを中心に結成。若い経営者たちが集い、津市内でも最も活気のある津駅前だが、出張などで県外から三重県を訪れる人たちにとっては三重県の第一印象を決める〝顔〟のとしての役割を果たす地域でもある。そのような特性を持つ地域を更に活性化させていこうと様々な活動に取り組んでいる。
 その最大の強みは法的な制約などの多い従来の商業団体とは違い、任意団体ならではの自由な発想と行動力。今までに駅前の店舗を使った街コンを開催したり、津まつりの時にも駅前会場を盛り上げるなど活躍を続けている。それに加え、駅周辺の清掃など、地道な活動も続けている。
 それら活動の中でも、今回のまつりはメインイベント的な位置づけとなっている。今年も羽所町通りを歩行者天国にして飲食店や物産ブースが並ぶ。大道芸人も登場するなど、食べ歩きをしながらイベントに参加できるのは例年通り。
 最も大きい変更点は今までは栄町公園に置いていた特設ステージを行政や警察との交渉の結果、東口前のロータリー内(道路部分は除く)に移動。津駅の東改札を出ればすぐにまつりの会場という、より駅前らしさというものを感じられる趣向になっている。ステージのプログラムは、オープニングを飾る津商工会議所青年部・元気玉太鼓を始め、唐人踊り保存会や津高虎太鼓といった郷土芸能や津クイーン発表会・よさこいやダンスなど盛り沢山の内容となっている。
 それに加え、今年は津市観光協会の協力で津市との友好姉妹都市である北海道の上富良野町の特産品であるアスパラやラベンダーの販売も実施。同町のゆるキャラらべとんも登場し、津市のご当地キャラクターのシロモチくん・ゴーちゃん・みすぎんと一緒に会場を盛り上げていく。
 そして、昨年までのメイン会場だった栄町公園は、エア遊具を設置したり、子供たちが遊べるエリアとして一新。家族連れもより一層楽しめるような内容になった。
 近年、駅前に進出してきた企業が会員の多くを占める中、古くから津駅前に根を下ろす企業の経営者として培ってきた人脈を生かし、行政や様々な団体との交渉に尽力している同倶楽部の青山春樹会長(㈱第一ビル社長)は「子供たちのためのコーナーや、上富良野物産販売などでも昨年まで以上に色々な方々に楽しんで頂けると思う。今後も更に特色ある催しにしていきたい」と話している。
 昨年は天候に恵まれなかったが、1回目は羽所町通りを埋め尽くすような人だかり。今年も津偕楽公園の桜の開花時期がちょうど合わされば、かなりのにぎわいが期待できそうだ。3日後のまつり当日が非常に楽しみだ。
 まつりの開催時間は10時~17時。雨天決行。混雑が予想されるので公共の交通機関の利用を。

初個展会場にて…松村雅司さん

  元井村屋マン、津市大門の松村雅司さん(73)が先月、三重画廊で初の個展を開き好評を集めた。
 会場壁面に明治、大正の帯や着物などの古布を斜めに走らせ、その上に水彩のスケッチ画を二重、三重に架けた同画廊始まって以来のユニークな展示。奇抜な飾りつけとは裏腹に雪の津城跡や四天王寺、津港、御影堂、北神山など地元の風景や、白川、立山、あるいはマチュピチュ、シャモニーと言った国内外の名所風景、更に花、歌舞伎役者などを描いた作品は「どこか癒される」と観る人の心に優しく訴える。
 村松さん、実は絵筆を取ってまだ5年少々。津で生まれ津で育ち関西大学卒業後は地元の井村屋製菓に勤め、商品企画などで活躍。井村屋マンとしての晩年はグループ企業の社長や会長の重責を担い、65歳で定年退職。第二の人生は悠々自適かと思いきや「自分が培ってきた経営のノウハウを途上国で活かせないか」と自分で探して大阪に本社がある印刷会社の中国杭州合弁会社へ。約3年間、現地で経営指導。68歳で帰国して、ここからが第三の人生。
  たまたま入った近所の喫茶サンモリッツで出会ったのが店内に飾られていた水彩画家・林徳一さんのスケッチ画。凄く惹かれ、「いいなぁ…」と漏らすとママが「紹介したろか」と。これがきっかけで林さんの講座に通うことに。
  ところが、それまで趣味と言えばゴルフくらいのもの。来し方のどこを取っても絵画とは全くの無関係。講座で初めて行った松阪公園でのスケッチでのこと。「真っ白い紙に鉛筆をどう動かしたらいいのか全く判らない」。林さんから「感じたまま好きに描いたら」と言われ、どうにか画面に向かった。「絵はそこから始めた」と苦笑する。
 今では林さんが指導する白雅会の月2回の野外スケッチのほか自分でも近隣や旅行先でスケッチブックを広げ絵筆を走らせる。往々にして師匠の真似に陥りがちの絵の世界だが、余白の余韻が特色の林さんの絵と違い画面に細密にびっしりと描き込む松村さん。キャリアは浅いものの個性が出ている。
 パッチワークの指導者で素材用に和の古布を収集している澄子夫人のコレクションを拝借し額縁のマットに利用したり、今回の「雰囲気づくりにこだわった」という会場装飾も松村さん自身のアイデア。いかにも自由にスケッチ画を、そして初個展を楽しんでいる様子。第三の人生に素敵な趣味を見つけた喜びが伝わってくる好個展だった。

植樹式の様子(右が奥島会長)

 3月25日、津偕楽公園の蒸気機関車前で『津中央ライオンズクラブ』=奥島紀之会長=が桜の植樹式を行った。
 同公園は津市が誇る桜の名所の一つだが近年、公園内のソメイヨシノが寿命で次々と枯死している。そこで同クラブでは、昨年からの3カ年計画で100本以上を目標に植樹を行っている。2年目の今年はソメイヨシノ25本に加え、市からリクエストのあった京都にも植えられているギオンシダレザクラ3本を機関車の前に植えた。
 セレモニーには同クラブ会員のほか、公務により出席できなかった前葉泰幸津市長代理として、建設部長の佐治輝明さんら市関係者もが出席。奥島会長は「偕楽公園が京都に次ぐ、名所になれば良いと思う。これからも津市民が公園を楽しんで利用してほしい」と挨拶。式典終了後、会員たちは公園の清掃も行った。

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