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財布を買った。ブランドや、デザインは関係ない。ただただ、小銭入れがボックス型であることが購入の決め手であった。
財布を覗き込む度に、小銭の識別が難しくなったのを感じていた。五十円玉と百円玉と一円玉を立った状態で眺めた時、一瞬で見分けることができない。いちいち指で動かしながら、必要な玉を選び出す。だから支払いに時間がかかり、列の後ろが気にかかる。
ぱっと見て、ぱっと判断できない自分がもどかしい。それも目の衰えのせい。百円玉が横になっていれば間違えないから、財布の機能の向上をと、ボックス型の小銭入れにしたわけである。
こういう不自由さは体験して初めて分かることである。最初は不自由を克服しようと、ひたすら頑張った。その後、状況を受け容れ、老眼鏡を買った。小銭をもらわないように、電子マネーを使い始めた。さらに財布を買い替えた。
同様の変化は各所にある。ハイヒールを買わなくなった。踵の高い靴も持っているが、新たに買うことはやめた。ヒールを履いて走れた頃とは筋肉が違うのだ。機能優先安全第一である。
年齢を重ね、こういう過程を経たことを、「衰えた」ではなく「経験値が上がった」と捉えることにしよう。広い視野と豊かな経験。今や、アクセシビリティについても一家言持つようになったと肯定的に。 (舞)
2014年4月3日 AM 4:55
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