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4月22日、津藩祖・藤堂高虎公を主人公とした大河ドラマの早期実現を求め、滋賀・愛媛・三重の3県と甲良町・今治市・伊賀市・津市の4市町の行政・民間団体が、東京渋谷のNHKを訪れ請願を行った。今回は津藩江戸上屋敷ゆかりの千代田区「神田和泉町」の歴代町会長3氏が応援に駆けつけ、お膝元の東京からも大河ドラマ「藤堂高虎」実現を要請した。
平成14年、14万人署名を添え、江戸時代の設計者・日本一の築城家と評される藤堂高虎公を主人公とした大河ドラマの実現を要請して以来、NHKへの請願は今回で9回目。
請願団は、公の生誕地・滋賀県甲良町から北川豊昭町長、山本日出男観光協会会長(元町長)ら、伊勢伊賀転封の前任地で今年7月第8回高虎サミットを開催する愛媛県今治市から菅良二市長ら、伊賀市から尾登産業振興部長、津市から前葉泰幸市長、田矢修介議長ら、3県庁からそれぞれ観光関係職員、川崎二郎代議士代理(岸田秘書)、NHK大河ドラマ「藤堂高虎」を誘致する会(西田久光代表)、同会と共に今年3月1日「津城復元の会」を結成し募金運動を進める津・お城の会(小菅雅司事務局長)、津市議会お城議連(青山昇武会長・西山みえ・岩脇圭一・小林貴虎各市議)、藤堂藩五日会(齋藤正和会長)、ときめき高虎会(村田修会長)。
更に今回は東京都千代田区の『神田和泉町』町会から15代(当代)会長・宮沢敬則、14代・金田守正、12代・早見勇の3氏が応援に駆けつけた。同町は神田明神の祭礼・神田祭で一番神輿を出すことで知られる粋でいなせな〝江戸っ子〟の町。明治時代、町内の約半分を津藩江戸上屋敷が占め、高虎公もここで亡くなっている由緒から、歴代藩主藤堂和泉守にちなみ『神田和泉町』と命名された。町内には和泉小学校や和泉公園もあり、藩邸跡地の一角には現在YKKが社屋を建築中。近くの神田川に架かる橋は和泉橋という。
総勢32名の請願団は、安齋尚志制作局長、大加章雅第2制作センター長、若泉久朗ドラマ番組部長、岸本多万重津放送局長に対し、まず西田大河ドラマ誘致の会代表が、大河ドラマ誘致運動と並行して津城復元の募金運動が始まったこと、7月には今治市で8回目の高虎サミットが開催されることなど関係市町・県での誘致気運の高まりを披瀝し「機は既に熟している」とし、今年企画が決定される2016年の大河ドラマにぜひ高虎公を採り上げて欲しいと懇願。安齋局長に請願書と、高虎公の築城術を12ページにわたり特集した雑誌『歴史人』4月号を参考にと手渡した。
続いて前葉津市長が、津市美杉町で長期ロケした映画『ウッジョブ!』に対して行った津市の官民あげてのサポート態勢、おもてなしを紹介。大河が実現した時には必ず全力でサポートすることを表明したのをはじめ、一人ひとり全員が各々の想いを熱く訴えた。
これらに対して安齋局長は「熱意とおもてなしと看板と、非常に良く揃っていることは了解しました。地元の協力がないと長いドラマは創れない、必須のものだと思っている」と言い、また現場トップの大加第2制作センター長は、かつて『不熟につき』を伊賀上野城で撮った時の思い出などを披露し、「高虎は大河をやっている者には必ず浮かんでくる人物。主君をいろいろ変え生き延びてきた。ビジネスマンから見ても非常に示唆に富む、情報の中でどう生きていくか、作り手にとっては非常に作り甲斐がある。戦国武将の中で面白い切り口で出来る人物であるのは間違いない。いつやる、絶対やるとは言えないが、ドラマ部の人間は戦国時代では高虎さんを無視して勉強はしていないということはお伝えできる」と応えた。
この後、津の市民団体5団体は、この日、津市が高虎公をテーマに『つデー』を開催していた日本橋三越前の三重テラスに移動。2階の『つデー』イベント会場、1階・名産品販売所への来場者などや道行く人達に対して店頭で津城復元への募金協力を呼びかけるチラシを配布した。
2014年5月1日 AM 5:00