講演する前葉市長

 4月19日、三重大学内の翠陵会館で『都市環境ゼミナール』=伊藤達雄会長=の平成26年度総会と記念講演会が開かれた。
 同ゼミナールは昭和47年に行われた三重大初の公開講座の受講者有志が中心となり、翌年の昭和48年に設立。毎月の学習会で、より良い都市環境の創造に向けた研究を行っている。講演では前葉泰幸津市長が『平成時代の津のまちづくり』と題し、今後の施策を語った。
 市長は、津市は日本で初めて市制を施行した31市の一つとして明治22年から今年で125年が経過する伝統あるまちであるとし、「自分達の事は自分達で決める」という〝自治意識が高い市民風土〟持つとことから、市民からの要望や意見に「即答・即応し、実現する市役所づくりが必要」と考え、現在は職員自らが受付後1週間以内に現状把握し、1カ月以内に応答している成果や、9つの総合支所に計1億5600万円の予算をほぼ同額で予め配分すると同時に、総合支所長に決裁権を与えることで、地域の道路維持・補修をスピーディに行えるようになった事例を報告した。
 次に中心市街地の変遷を年代別に解説し、昭和30年代の初期にはすでに昭和の時代の中心市街地の骨格ができつつあったこと、現在は公共施設機能を持たせることで再生した津センターパレスへ年間9万人が来ている事実や、「津市中心市街地ご来街感謝券」の発行など、新しい価値を加えることで市街地が賑わっていると強調。また、新たな産業交流拠点に位置づけられている津インターチェンジ周辺の土地利用を図るためには、規制緩和や法改正が必要であると指摘。県から国への働きかけを求めているとした。

 津市新町のプラザ洞津で今日1日から31日までの9時~18時、多気郡明和町でブティックを経営する岡チヨコさん(73)による「松阪木綿 きもの服」のギャラリー展示が行われる。
 「きもの服」とは岡さんによる造語で、着物から、着る人に合わせて作られた洋服のこと。
 岡さんは伊勢出身。文化服装学院で学んだ後、東京や伊勢で服飾関係の仕事を経験し、50歳のときブティックを開店。その5、6年後、お客さんの「着なくなった着物がもったいない」という声に応えて、きもの服を作り始めた。
 今年3月には松阪市で、松阪木綿の生地を使い、ピンワーク(服や生地を、ピンでドレープを施すなどしてディスプレーする技術)で作ったドレスを展示。
 見事な風合いの松阪木綿と、現代的なセンスを融合させた作品は「木綿でこんな服があったらいいのに」などと好評を得た。 
 そこで、より多くの人に松阪木綿の良さを知ってもらおうと今展を企画し、前田クミコさんと山口ユカリさんの協力を得て出品作品を制作した。メインは幅1m20㎝、長さ8mの松阪木綿と、高さ約2mのマネキンを使ったピンワークの作品。ほかに最新の機械で可愛らしい刺繍が施されたバッグなど松阪木綿を使った力作が揃う。
 「多面から松阪木綿の魅力をアピールし、良さを知ってもらいたいです」と岡さん。

 我が国初の五十音別国語辞典、『和訓栞』や『日本書紀通証』を著した国学者、谷川士清を祀る谷川神社=津市押加部町=で5月10日(土)10時から、谷川士清生誕305年春季大祭が斎行される。雨天中止。
 10時半から行われる奉祝行事は、新町小学校生徒有志による踊り「士清ソーレー」と、西橋内中学校吹奏楽部の演奏。授与品は、御神札、お守り、絵馬。
 谷川神社奉賛会=川瀬利夫会長=では「みなさん、ぜひお越しください」と呼びかけている。

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