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津市大門のバー『クロウズネスト』のマスター・奥山好治さん(59)が漁業権を獲得し、長年の夢だった漁師デビューを果たした。
奥山さんは、仕事の合間を見て週に1、2回、自分の船で海に出る生活を30年余り続けてきた筋金入りの海の男。現在、所有している漁船「第六夢丸」は、津港新堀(津市港町)に繋留されている。この船はその名の通り、6代目の船で全長15mもある立派なもの。 初代は小さなボートだったが、奥山さんが海にのめりこみ続けていく中で、より安全に、より遠くへ航行できるよう本格的な船を持つようになっていった。
海には様々な魚がいるが、奥山さんが愛してやまないのがシーズンを迎えているサワラ。漁に適した早朝に漁場である鳥羽に行くため、バーの営業が終わった深夜に出港。一本釣りを楽しんでいる。
もちろん、新鮮な魚は自ら料理して、お客さんに喜ばれているが、それだけでは満足できず、「いつか本物の漁師になりたい」という気持ちが、奥山さんの心の中で膨らんでいった。
しかし、そのために必要な漁業権の取得は、そう簡単なものでない。奥山さんも還暦までになんとかなればと思っていたが、30年にも及ぶ海の男としてのキャリアと熱意、その中で温めてきた地元の漁師たちとの親交などを津市漁協に評価され、今年4月に念願の漁業権を取得した。
取得した漁業権を維持するには年間90日以上漁に出ることが義務付けられており、バーの経営との両立は決して楽ではない。だが、奥山さんはこれから漁師しか使用できない漁具を使ったワタリガニ漁に挑戦するなどやる気も十分。「自分の思い通りにならない自然が相手だから、それを読むのが海の楽しさ。漁師ならではの漁法にも、どんどん挑戦していきたい」と笑顔で話している。
夢を叶えて、バーのマスターと漁師という2つの肩書きを持つに至った奥山さん。今後の活躍もますます楽しみだ。
奥山さんの経営するバー・クロウズネスト(津市大門10─7、ピッチャーズビル1階)への問い合わせは☎059・228・3205へ。
2014年5月15日 AM 4:59