日本は今、とても平和な国です。ウクライナ紛争、中国国内の騒乱、また、アフリカ・中東における民衆と為政者との衝突を見ますと、国毎にその背景は異なるものの、その悲惨な状況は遠く離れた日本にいる私達の心をも痛めます。
 我が国も大震災に見舞われ、未だにその収束の目途は立っていませんが、国民同士が血を流し合う状況はありません。これはひとえに日本人の勤勉を基にした高い教育水準や優れた技術革新力の賜かと思われます。また、それらの事柄を可能にした長く続く安定した政治力があった事も否めない事実かと思います。 
 ただ、この先、半永久的に今のままの状況が続いていくのか?と考えると、そこに疑問が湧いてきます。オバマ大統領の訪日があったばかりですが、現実は本来緊密な友好関係にあるはずの日米二国間でさえ、問題が山積みではないでしょうか?更に日中・日韓・対北朝鮮となると課題は一気に大きく膨らみ複雑化してゆきます。また、一方、足下の私達が暮らす国内事情の現在と未来は如何でしょうか?10年前、20年前とは明らかに異なる視界不良の状況下で、それでも前を見て進んで行かねばなりません。TVのスイッチをひねれば毎日区別のつかないようなバラエティ番組が延々と続き、それを見て笑っているうちに国民の4人に1人は65才以上になってしまいました。
 ほんの数十年前には想像もつかなかったような価値観の多様性・技術革新・二極化現象・海外との摩擦・果てしのない競争・思いもかけない震災…等々、混乱は混乱を呼び混迷と混沌の度合いは深まるばかりのようのも思えます。このような時に当たって私たちは今一度、立ち止まり、冷静に周囲を見廻し、自分自身の足元をも見つめ直すべきではないかと考えます。そして本来私たちが持っていた、或いは祖先から受け継いできた日本人の良さ、日本人らしさを日本人の矜持と共に取り戻し、たとえ困難な未来が待ち受けていようと、力強く前進していくべきではないでしょうか。
 11月13日17時から津リージョンプラザお城ホールで開く「櫻井よしこ氏講演会」はこのような混沌複雑な現状を明解に解きほぐしながら、私たちの今、ひとつの指針を共に考える機会になればとの想いから企画しました。ひとりでも多くの市民の皆様のご参加を心よりお待ちしております。
藤田  孝郎 (櫻井よしこ氏講演会実行委員長)