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22日、津都ホテル5階で(公社)津法人会の第2回通常総会記念講演会が開かれた。
講師は商品ジャーナリストの北村森氏。同氏は1966年富山県生まれ。慶應義塾大学卒。「日経トレンディ」編集長などを経てフリージャーナリストに。テレビ・ラジオ出演も多数。
講演では、まず、先月の消費増税後の消費トレンドについて、「消費者は保守的で、十分な満足は得られなくても外れはしない商品が売れる」という意見を否定し、「例えば、先月発売されたパナソニックの1万円の衣類スチーマーが売れて品切れです。消費者は、自分にとって本当に必要で、買えば人に自慢できる商品であれば買う。また元がすぐとれるなら、買ってツイッターなどで、『結局得するものを買った』と自慢したいんです」と語った。
また、ほかに、今、注目されている商品の特徴について「まず〝みじめにならない安さ〟を掲げているもので、例えばジェネリック家電(機能を絞り込み、低価格・高品質を実現した家電)。その一つ、シロカのホームベーカリーは、パン焼きのコツさえ分かっている人が使えば、大手企業の商品と変わらない。単機能で癖があるので、どうすれば美味しく焼けるか、料理好きの人達がネットで情報を飛び交わしている。つまり、貧乏だから・しょうがないからじゃなくて、楽しんで使っているんです。
その一方、人は買い物を我慢できるのかという議論があります。私はできないと思う。みじめにならない安さの商品を買って節約しながら、人に自慢できる、つまり、絶対額は低いが確実に『贅沢したなあ』と思える商品が求められる。例えばプレミアムビール。大衆化して技術もいく所までいって、あとは値段の差しかないジャンルのなかで、ちょっと高い商品が去年からきています」と説明した。
またヒット商品づくりについて「今は消費者がネットで商品情報を回してくれる時代なので、いいものは見逃されないが、この20数年で消費者が今ほど買い物に真剣勝負な時代はないので、いいもの同士の戦いが、ものすごいシビア。
そんななか、時に大手企業と同じ土俵で戦うのに何が必要かというと、消費者をびっくりさせること。アプローチは3つあり、一つ目は「そんなバカな!」。業界でそう思われていたお茶のペットボトルが発売されてから日本人の食生活が変わりました。二つ目は「そこまでやるか!」。例えば東京ディズニーリゾートのキャストのサービスです。三つ目は「分かっていたのに!」。ライバル企業にそう言わせることです。
B級グルメ、地域産品、お土産づくりは、急ごしらえ・厚化粧・必然性なしではダメ。足元の宝物を活かしましょう」と語った。
2014年5月29日 AM 4:56
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