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ピンポンとインターホン。不意の訪問は宅配便だった。回覧板は郵便受けに置かれるから、インターホンを鳴らす人は、宅配便とセールスと宗教ぐらいなのだ。
インターホンが鳴っても、「間に合ってます」「興味ありません」とすませることも多い。
玄関を開けなければ、悪徳セールスにひっかかる危険も減り、インターホン越しだと断るストレスが軽減される。鍵とインターホンは防犯のかなめだ。
ところで、私はいつから玄関に鍵をかけるようになったのだろう。田舎で育ったので、玄関の鍵はいつもかけなかった。子ども達やその友達が玄関を出て行ったり入ってきたり。何ということもなく人が立ち寄り、おしゃべりしていくような家だった。
それが今はこんなに閉鎖的に暮らしている。子ども達が家を離れた後、訪問者が減ったのと、鍵をかけるようになったのと、どちらが先だったろうか。玄関先での立ち話がなくなって、少し寂しいと思わないでもない。
この変化には、携帯電話の普及も関係しているに違いない。人はまず電話でアポイントメントを取ってから訪れる。よって、前触れするほどでもない訪問が減っていく。 人と人をつなぐツールが、かえって人と人との生身の交流を妨げているようにも思える。
時代の流れというべきかもしれないが。 (舞)
2014年6月12日 AM 4:55