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三重県立美術館で7月12日から「生誕140年 中澤弘光展─知られざる画家の軌跡」が開かれている。会期は9月7日まで。
中澤弘光(1874~1964)は、明治から昭和期にかけて日本の洋画壇で活躍をした画家。
明治7年、東京・芝の旧日向佐土原藩士の家に生まれた中澤は、幼い頃に両親をなくし、厳格な祖母のもとで育てられる。
絵が得意で、曾山幸彦、堀江正章の画塾で学んだ後、明治29年、東京美術学校西洋画科に入学、黒田清輝に師事する。
在学中は黒田のもとで新たな外光表現を学びながら白馬会を中心に活動。やがて明治40年に文部省美術展覧会(文展)が開設されると、第1回展から出品と受賞を重ね、洋画家として確固たる地位を確立する。 明治45年に三宅克己、杉浦非水らと光風会を結成した後、日本水彩画会、白日会を創立して精力的に作品を発表し続け、昭和32年には長年の功績が称えられ文化功労者に選ばれている。
中澤は洋画家であると同時に、優れたデザイナーでもあった。卓越したデザインセンスでヨーロッパのア
ール・ヌーヴォーをいち早く取り入れ、与謝野寛(鉄幹)・晶子の著書をはじめ、様々な本の装幀・挿絵や雑誌の表紙絵などを手がけている。
また旅を愛した中澤は、日本の古き良き風景を画集や紀行におさめており、油彩画だけではなく、旅のスケッチや水彩画が数多くのこされている。
昭和39年、中澤が没した後、そのアトリエは画家が制作していた頃のまま現在まで大切に維持され、アトリエの調査により、未発表の作品や書簡、中澤がコレクションした古美術品など、貴重な資料が多く発見された。今展覧会は、調査をもとに中澤弘光の知られざる一面を明らかにするとともに、代表作を含む油彩画、水彩画、スケッチ、装幀本を通して、画業の全貌をたどる初の大回顧展である。開館時間=9時半~17時(入館は16半まで)。休館日=月曜日。観覧料=一般900円、学生700円、 高校生以下無料
問い合わせは同美術館☎津227・2100。
2014年7月17日 AM 4:55