三重九州人会(津田能成会長)は7月24日(木)18時~20時頃、津市島崎町の「ベルセ島崎」で「三重九州人会ビール祭り」を開く。
 九州にゆかりのある人なら誰でも参加できる。会費は2000円で当日支払い。当日の飛び込み参加もできる。事務局☎&FAX059・293・5871田中さん。

花火のCDジャケット

花火のCDジャケット

 熊野古道の世界遺産登録10周年を記念して、先月25日、歌手・結里花(ゆりか)さんのデビュー曲となる「花火─熊野夏模様─」=作詞・吉田旺、作曲・Kay、編曲・ボブ佐久間=とカップリング曲の「孔雀の舞」=作詞・森本アキラ、作曲・Kay、編曲・ボブ佐久間=がキングレコードから全国発売された。
 結里花さんは、松阪市出身。三重大医学部卒、02年より三重県立総合医療センターなど県内の病院・医院で非常勤医師として勤務している。
 音楽活動としては、2001年からボーカリスト・ボーカルトレーナーのKay氏に師事。04年、第12回日本カラオケスタジオ大賞三重県予選大会で優勝。また、各種イベントへの出演をはじめ、各地の老人福祉施設などで音楽グループとして精力的にボランティア活動している。
 今回の全国デビューを機に、作詞家の吉田旺氏から「結里花」の歌手名をもらった。
 「花火」は、全国的な知名度を持つ「熊野の花火大会」を題材に歌った曲で、祭りの賑やかな雰囲気と共に、夜空に大輪の花を咲かせる巨大な打ち上げ花火の迫力ある音などを歌詞に綴っている。
 「孔雀の舞」は、荷坂峠や熊野灘、棚田、熊野三山など、熊野古道にある名所などを歌詞に織り交ぜており、題名の「孔雀の舞」は古道に並ぶ杉の木立からの木漏れ日がまるで孔雀が尾羽を広げて舞っているように見えることから題名としたという。
 両曲を編曲したボブ佐久間氏は、19歳で東京交響楽団第1ヴァイオリン奏者となり、21歳でジャズ・ピアニストに。23歳で作曲家としてデビュー。「ガッチャマンの歌」「宇宙の騎士テッカマン」などの主題歌の編曲を手掛けた大御所。
 さらに吉田旺氏は、ちあきなおみのデビュー曲「雨に濡れた慕情」や「喝采」など、ちあきの歌の多くを手掛けた人物。
 今回、これら巨匠と一緒に作品づくりに取り組んだ津市在住の森本アキラ氏は、㈱美光の代表取締役としてだけでなく、平成21年からは作詞活動にも力を入れており、同23年1月には「阿漕の夜」が歌の手帳180回作詞作曲部門で優秀作品賞を受賞している。
 強力なバックアップ体制でデビューを果たした結里花さんの今後の活躍が期待される。1143円+税でレコード店で取り扱い。

美杉町奥津の「のれん街」

美杉町奥津の「のれん街」

 JR名松線の伊勢奥津駅から「川上山若宮八幡宮」へ向かって走り出した私たちは駅前に広がる集落を抜けていく。この辺りは、伊勢本街道の奥津宿として栄えた地。現在は地域住民たちが往時の風情を伝えるために「のれん街」と称し、各家が屋号の入ったのれんを軒先に飾っている。今は建物の無い場所にも、映画館跡を示す表記があり、過疎で悩んでいる美杉町が少し昔まで、いかに賑わっていたのかが伺える。
 集落を抜けた先で、同町川上方面へと南進。めざす川上山若宮八幡宮、通称・川上さんは、その名の通り雲出川の源流に鎮座している。全国に仁徳天皇を祀る若宮八幡宮は多数あるが、その中で最古と言われる由緒正しき神社である。
 薄い雲越しに差し込む柔らかな光と、道に沿って走る川から吹き上げてくる涼風を全身

「川上山若宮八幡宮」の本殿

「川上山若宮八幡宮」の本殿

に受けながら、私たちはのんびりとペダルを回す。
 やがて、大きな茶色い鳥居が道にかかっているのが見える。更に、木立の中の道を行くと、苔むした灯篭が並んでいる。無数の白い灯篭と、それらを覆いつくすように生える木々は神気を放っているようにすら見える。ここを抜けて少し行くと、ようやく目的地である川上さんに到着だ。
 自転車を停め、飲み物でのどを潤した後に早速、参拝へ。車では何度か、ここに来たことがあるが、来る毎に感動させられる。その理由は、信仰というものの起源を感じられるからだ。私は自然の雄大さと人のちっぽけさの対比から、信仰が生まれたと思っている。人の力では、ままならない自然を畏れ、敬い、祀る。その過程で、人智を超えた〝神〟の存在を強く認識するようになったのだろう。
 

「おもかる石」を持つМ君

「おもかる石」を持つМ君

鳥居をくぐり参道を歩んでいった先に広がる境内。よどみひとつない清流と、悠久の時を生きる大樹が何本もそびえ立っている。例え、何も説明せずとも、ここが神域であると分かるほどの説得力が周囲に漂う空気にも満ちている。
 社務所の前で神社の方に挨拶をし、本殿へと進む。流石に余り信心深くないM君も、神域の厳かな空気を肌で感じたのだろう。それなりの敬意を払っている様子で参拝を済ませた。
 本殿の脇には、願いごとを思い浮かべながら持ち上げ、難なく上がった場合はそれが叶うという「おもかる石」。この石は、大小2種類あり、力自慢のМ君は当然、大を選択。難なく持ち上げた後、嘲笑を浮かべながら私の方を一瞥する。
 ここで逃げては男がすたる。私は大きい石に手をかけるが、少し力を込めた時点で静かに敗北を悟り、黙って小さい石を持ち上げてみせる。勝ち誇ったようなM君の顔を見ないようにしながら、本殿よりも奥にある雲出川水源の滝へと歩を進める。(本紙報道部長・麻生純矢)

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