木﨑さんと飛び出し注意看板

木﨑さんと飛び出し注意看板

 津市久居小野辺町出身の木﨑芙美さん(33)は、シングルマザーとして一人息子の優紀くん(13)を育てながら様々な業種の企業で働き、やりがいを感じる一方で多くの苦労や悩みを経験したのをきっかけに、同じように仕事と子育ての両立を目指す人達を応援したいと、昨年8月、NPO法人『どんぐりの会』=津市高茶屋=を設立した。
 同会では、地域の交通安全推進活動として、地元企業からスポンサーを募り、飛び出し注意を喚起する看板を市内の学校の通学路に設置し、管理も行っている。これまでに28社が74枚を寄贈し、同会が用意した分と合わせて85枚が10校区に設置された。
 そして、スポンサー企業から寄せられる看板の管理費の一部は、同会が今年5月に開設した広域対応型学童保育「どんぐりの家」の運営に活用される。「どんぐりの家」は土日祝日も利用可能で、現在、試験的に預かりを実施中。利用する子供達は、アットホームな雰囲気のなか指導員と楽しい時間を共有し、のびのびと過ごしている。
 木﨑さんは、同会を設立して以来、豊富な社会経験を生かしてこれらの事業を
熱心に展開。その甲斐あって、今月15日には、事業の趣旨に深く賛同した警備会社の「イセット㈱」とのパートナー協定締結に至るなど、支援の輪が広がっている。「看板を設置すると学校やPTAの方などがすごく感謝してくれます。私達の後ろには28社がいてくれるので心強い。今後、学童保育の預かりを本格実施します。将来的には、津市内のほかの地域や、三重県全域、全国に看板を設置し、各拠点で学童保育ができたら」と木﨑さん。
 同会への問い合わせは☎津273・6966へ。