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盆が近いので、お磨きをした。磨きに「お」を付けると仏具を磨くことになる。
一年に二回、盆と正月を迎える前にお磨きをする。祖母と一緒にお鈴を磨いた頃からやっているので苦にはならないが、磨いて磨いてピカピカになっても、まだ拭き布が黒くなる、切りがない仕事である。
今年は少し手抜きをした。ネットで調べたら、鏡や仏具などの金具磨きには昔から梅酢が使われてきたそうだ。梅酢の主成分はクエン酸。それなら家にあるクエン酸でやってみようと思った次第。
水にクエン酸を溶かし、真鍮製仏具をしばらく浸け置いた。その後丁寧に水洗いして乾いた布でキュッキュと磨いた。
いつもの真鍮磨き剤より短時間できれいになった。磨き剤だと彫りの部分に白く筋状に残りがちなのだが、そういうこともなく大成功だ。反面、楽をしたことに後ろめたさも感じた。
実家は特に信心深くはなかったけれど、仏壇はいつも身近にあった。そして、嫁ぎ先も特に信心深くもないが、仏壇が生活の近くにある。後ろめたい気持は信心に起因するものだろうか。
手を動かしつつ、先祖がいて自分が存在し、また子孫も存在するだろうことに感謝した。そしてさらに、人の起源について、地球最初のDNAについて、世界の宗教がどう説明しているかを知りたくなった。 (舞)
2014年8月7日 AM 4:55