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昭和16年、太平洋戦争が勃発してから今年で73年になるが、津市在住の加藤卓雄さん(93)がこのほど、書籍「太平洋戦争敗戦の真相に迫る 我々は君達を忘れない」を文芸社(東京)から出版した。
加藤さんは射和村(いざわむら・現在の松阪市北東部)出身。昭和15年に官立鳥羽商船席上課を卒業後、練習科に進む。全国官立商船学校統合教育第一期生として横須賀海兵団に入隊。昭和17年8月に同校全課を卒業後は日本郵船・海軍運送部へ出向、海軍予備士官として大戦に参加した。
戦場での苦難の経験を味わったことから、14年前、戦友への鎮魂の思いを込め、開戦から敗戦にいたるまでの大戦の歴史を回顧・研究して著した「太平洋戦争敗戦の真相に迫る」を出版。本書はこの初版本の序文、その他の主要成文についても数多く添削・改変し、題名に「我々は君達を忘れない」を併記し再出版したもの。
3編からなる本書では、第1編「軍閥の横暴」で満州事変、上海事変、日中戦争から第2次世界大戦へと拡大していった過程を振り返える。
第2編「太平洋戦争のヤマ場」では3つのヤマ場に焦点を当て、第1のヤマ場である日米交渉決裂では、戦争回避に努めた野村吉三郎を的確な筆致で記し、第2のヤマ場となるハワイ奇襲攻撃では日米交渉とは裏腹に海軍が攻撃準備を進める様子を示し、第3のヤマ場ではミッドウェー海戦での大惨敗を契機に形勢が逆転した要因について、精密な叙述を通じて「作戦計画はすべてが希望的観測に過ぎなかった」と評している。また第3編「太平洋戦争敗北への轍」では、敗戦へと至る経過を辿る。
誰もが肝に銘じるべきことが記された戦史論考。
四六判、391頁、定価本体1600円+税で津駅前の青山書店で取り扱い中。
2014年9月18日 AM 4:55
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