寿司といったら、回るものを指す我が家である。情けないと見る向きもおありだろうが、気楽な昼ごはんとして十分だと私は思う。
 きょうも、夫と二人回転寿司のカウンターに並んだ。食べたい寿司をタッチパネルで注文し、しばし待つと寿司の皿がベルトに乗ってしずしずとやってくる。素晴らしいシステムである。
 私が好きなのは、いわゆる創作寿司。ネタが天ぷらだったり、生ハムだったり、焙ってあったり、チーズやバジルソースがかけてあったり。とにかく目新しいものを食べてみるのだが、どれもこれも美味しく創ってあるのが驚きだ。
 特にサーモンが良い。焙りチーズサーモンなら、チーズの香ばしさとサーモンの脂とマヨネーズの濃厚な味が寿司飯によく合う。サーモンは他にもさまざまに演出され、多様な寿司になっている。
 そもそも、昔の寿司のネタには鮭がなかった。鮭には寄生虫の心配があるので、日本では生で食べなかったのだ。ノルウェーやチリの冷凍サーモンが輸入されてからサーモンの寿司ができたのである。
 ノルウェーからサーモンが来るようになって三十年、今では新鮮安全な養殖サーモンが空輸され、生のまま寿司になっているという。回らない寿司屋では邪道かもしれないが、回っている寿司を豊かに美味しくしたのはサーモンだと思う。          (舞)