認知症について語る青野さん

認知症について語る青野さん

 24日、津市寿町の「三重介護施設案内センター」研修室で、無料公開講座『認知症勉強会 いつかくるその日のために~認知症の人の気持ち~』が催された。
 同センターでは地域貢献事業として、介護施設を探している人への無料案内などを実施。厚生労働省が推進する「地域包括ケアシステム」構築の実現に向け、地域の介護の下支えになればと活動している。
 運営しているのは、医療・介護施設の人材育成や、企業向けにワークライフバランスのコンサルティングを行っている㈱バイタルケアプラス(東原章文代表取締役)。
 今回の無料講座は、介護の予備知識を普及するため初めて開いたもの。講師は同社所属で、介護福祉士の青野桂子さん。
 青野さんは「現在、認知症の方は、全国で462万人いて75歳以上の12人に一人、85歳以上の3人に一人で、高齢者介護は、認知症の人の介護と言っても過言ではありません。認知症は、思い出せない病気というイメージが強いですが、実は認知症は覚えられない病気なんです。認知症の方は記憶障害があるだけで、あとは私達と何も変わらず、感情は残っています。また感覚が非常に敏感になっていきます」と説明し、認知症患者に安心してもらえる声かけについて事例を紹介。
 最後に「認知症介護は発想の転換・心のゆとりが必要です……難しいです。どうしたら良いか?プロにやり方を聞いて下さい。ご家族だけでやろうとすると、やっぱりかなりしんどいです。一緒に頑張って行こうというのが『地域包括ケアシステム』です」と語った。