急に何かが起こったとき、頼りになるのはご近所だ。ずっとそう思って暮らしてきた。
 子どもが急病になった時、ぐったりした子を抱いて、お向かいに駆け込んだことがある。そして、そのまま病院まで同行してもらった。ご近所のもろもろを手伝ったこともある。台風のあとの片づけや、葬儀の手伝い。
 ところが、そのご近所との付き合いが減ってきている。それぞれ暮らしに忙しく、付き合いが希薄になってきていることもあるが、ご近所の人そのものが減ってきている。
 少子高齢化はわが町にも押し寄せているのだ。子どもが減って、お年寄りが増えて、そしてそのお年寄りが亡くなったり、施設へ入所されたりして数を減らしている。
 家が並んでいても、空き家が増えた。五軒向こうに、誰がどのように暮らしているかをお互いが知らない。
 大きな災害に襲われたらと考える。この間の長野の地震のように、ご近所助け合って迅速な救助ができるだろうか。ご近所の人と会いたい。付き合いを活発化するには、とにかく会うことだ。車で出かけるばかりでなく、立ち話をしよう。
 誰もが自然に出会えるような、ゆるやかな地域活動に参加したい。祭りだろうか、バザーだろうか、産直市だろうか、清掃活動だろうか。会員にならなくても気軽に参加できるような地域活動を求めている。  (舞)