2015年1月

 庭に黄色い菊の花が二つ見える。重陽を過ぎれば残菊と言われるが、新年過ぎて咲いているなら超残菊と言うべきだろうか。朝、雨戸を開ける度に小さな花がまだあるのを確認する。冬の花の命は長い。
 小さな庭には、他に花がない。辛うじて、万両の実が赤い色を添える。葉っぱの下にある万両の実は、鳥に見つけられにくいから、千両や南天の実が鳥に食べ尽くされた頃でもまだ残っている。
 我が家の庭にはもう見るべきものがないので、よそ様の庭を拝見しようと散歩に出た。生け垣の山茶花は十一月から咲いているのにまだ花いっぱい。隣には椿の蕾が大きく膨らんで次の番だと待っている。
 向こうの家にたっぷり見えるのは青々とした枇杷の葉。枇杷晩翠という言葉のままだ。その木の高いところに薄茶色の花が付いている。咲いているのか終わったところなのかは遠くて分からない。たくさんあるので、たくさんの実ができるだろう。
 ずっと前に枇杷の種を蒔いたことがある。大きくて甘い枇杷にりっぱな実が入っていて、捨てるには惜しかったから。枇杷の芽が伸び、数十センチになったところで、屋敷に枇杷の木を植えるものではないと聞いた。
 桃栗三年柿八年、枇杷は早くて十三年。結局枇杷の木を引き抜いた。あの木を残しておけば、今頃枇杷の花を見られただろうに。     (舞)

岩田さん(手前)と、後列左から萱間さん、高田さん、柴山さん

岩田さん(手前)と、後列左から萱間さん、高田さん、柴山さん

 バレンタインデーの2月14日(土)19時30分~20時30分、津市美杉町八知にある美杉リゾートのホテルANNEXロビーで、同町在住の4名でつくる『庄屋DE楽団』のコンサートが開催される。入場無料。
 同楽団は、美杉という田舎に住む自分達ならではの音楽を演奏したい、また幅広いジャンルの曲で観客に喜んでもらいたいという思いで活動している。
 メンバーと今回の演奏楽器は──リーダーのベンジャミン高田(本名・高田俊和)さんがウクレレ、岩田クリスティーナ裕恵(同・岩田裕恵)さんがキーボードとカホン、ルー柴山(同・柴山達也)さんがハーモニカとギター、つるてんぱ萱間(同・萱間修さん)さんがベース。演奏曲は、Fly Me To The Moon(インストゥルメンタル)、恋するニワトリ、上を向いて歩こう等。
 萱間さんは「高田さんのボーカルは優しい。まず、選曲が優しいです」、また高田さんは「バレンタインで一人寂しい人のために歌いたい」と話している。
 なお、コンサート来場者は特別に、本紙持参で同リゾートでの入浴料が1080円のところ540円(税込)になる。問い合わせは同リゾート予約センター☎津272・1155へ。

 津市新町のプラザ洞津2階で21日、「小さな親切」運動三重県本部(代表=伊藤歳恭百五銀行副頭取)が第62回実行章伝達式を開催した。個人表彰されたのは6名。そのうち津市在住の3組4名を表彰された理由とともに紹介する。
 1組目の橋口義人さん(49・阿漕町)は、4年間に亘り、ボランティアで育生幼稚園周辺の約100坪に及ぶ土地の草刈作業を草刈り機で定期的に行い、園児やPTAから感謝されている。「子供好きで、刈っている間も、園児らとバイバイと挨拶したり仲良くしています」と橋口さん。
 2組目の玉川久仁彦さん(79・三重町)は、8年前から育生幼稚園内の菜園で自前の肥料を使い季節の野菜作りをしており、園児達は、野菜の成長や収穫体験を楽しんでいる。
 「普段やっていることだから、章を頂けるとは思っていなかった。これからも年をとってもやっていきたい」と玉川さん。
 3組目の佐脇立子さん(81・桜橋)と木下美佐子さん(75・同)は10年余りに亘って、津市療育センターのイベント「夕涼み会」で子供達が楽しむゲームをサポートしている。
 佐脇さんは「センターの子供達が散歩するときの見守りなどもしています」、木下さんは「子供達は本当に可愛くて素直です」と話した。
 なお団体表彰されたのは8団体。そのうち津市内の団体は、なぎさフラワーサークル(大里窪田町)とセントヨゼフ女子学園高等学校・中学校(半田)。

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