3月末で任期満了を迎える三重大学の内田淳正学長(68)が5年前より産官学の関係者が自由に意見を交わせる場の創出を目的に計50回開いてきた「内田塾」の成果をまとめた記念冊子が発行される。希望者にも頒布を行うこの冊子は、教育・文化・産業といった各分野における県内のトップランナーたちを講師に迎え、参加者たちが身分や肩書きを外した自由な議論を展開してきた同塾の魅力とその足跡を辿れる内容となっている。

内田塾の塾長・内田淳正三重大学長

内田塾の塾長・内田淳正三重大学長

 

一般頒布も行う記念冊子

一般頒布も行う記念冊子

内田塾は平成22年に内田学長が就任して間もなく、三重大学地域戦略センター長で現副学長でもある西村訓弘教授と、三重県・津市職員によるコーディネートでスタート。産官学の関係者が集まり、毎回講師の話を聞いた後に、各々の肩書を外して自由に意見を交わし、終了後は町へ繰り出し少しでも中心市街地活性化に繋げられたらという想いで当初会場は津市大門の津センターパレスにした。
 塾は毎月1回開催。流れとしては塾長の内田学長が講話をした後に乾杯し、食事しながら、各回の講師が語る内容を聞き、意見を交換。講師が次回の講師を指名するというもの。活発な議論を促進する工夫として名簿と名札には所属や肩書を一切記載せず、塾長や講師への謝金もなし。有志が集まる学びの場として、広報活動も行わず、参加者の口コミのみで少しずつ参加者を増やし続けた。
 講師は初回の内田学長を皮切りに、前葉泰幸津市長・㈱マスヤグループ本社の浜田吉司社長らが講師として教育・行政・産業など、それぞれの視点で多彩な話題を提供し、毎回参加者たちは白熱した議論を展開。先月のフィナーレまで全50回を開催した。
 毎回、議論が長時間盛り上がるので、当初期待していた大門への波及効果は出なかったが、入居者の確保に苦労していた会場の津センターパレスは、塾をきっかけに参加者やその関係企業の入居が続いた。途中から会場の移ったアスト津でも三重大学関係の学会が積極的に開かれるようになるなど、中心市街地の活性化に貢献した側面もある。
 三重大学地域戦略センターが中心の編集委員会がまとめた冊子はA4版100貢。各回の要旨を分かり易くまとめてあり、誰もが多彩な分野における知識と三重県のトップランナーたちの考えにもふれられる内容となっている。
 冊子の頒布希望者は3月23日から始まる事前申込での受付と1冊1000円の寄付が必要(振込手数料は事務局負担だが送料が必要な場合は自己負担)。申込書は三重大学地域戦略センターと、津センターパレス1階のつみきプラザに設置している。記入の上、指定の番号へFAXかEメールで送信。電話申込みも可。
 寄付金は冊子作成の経費以外の残りを、中心市街地(津観音と大門・丸之内・新町の各商店街)をつなぐ街路やなぎさまちに美杉の木材で作ったプランターを寄贈。更にキャリア教育への支援として県内の全高校の図書館へ冊子の寄贈も行う。
 問い合わせ・申込みは☎059・231・9899(担当者=宮武・堤さん)

 NPO俳句みえは4月から毎月津市内6会場で開講する『俳句教室』の受講生を募集中。講師はホトトギス同人の光野蕉庵及道さん。受講資格は1年間続けられる人。3カ月間は講師料無料で5月以降は会誌代として月1000円。各定員20名。
 日時・グループ名・会場は次の通り。
 ▼4月14日(火)9時半~11時半・すみれ・アスト津
 ▼4月14日(火)13時半~15時半・ともちどり・アスト津
 ▼4月8日(水)9時半~11時半・風車・ポルタひさい
 ▼4月8日(水)13時半~15時半・梨の花・立成公民館
 ▼4月9日(木)9時半~11時半・安濃津・アスト津
 ▼4月9日(木)13時半~15時半・花木槿・久居公民館
 ▼4月10日(金)9時半~11時半・はまをぎ・敬和公民館
 ▼4月10日(金)13時半~15時半・つたかづら・津中央公民館
 ▼4月21日(火)13時半~15時半・道の会・久居公民館
 ▼4月28日(火)9時半~11時半・海芋・アスト津
 ▼4月28日(火)13時半~15時半・ささゆり・アスト津
 ▼4月22日(水)9時半~11時半・金木犀・南が丘会館
 問い合わせ・申し込みは光野さん☎&FAX059・255・2651。

 津市大門の津観音で今年も4月1日から3日まで津観音会式が行われ秘仏として平素は見ることのできないご本尊を3日間のみ御開帳し法要などを厳修する。
 1日の『稚児練り供養』は神の使いの白象(模型)を先頭に三蔵法師・孫悟空らと一緒に、津観音から立町、大門など中心市街地を練り歩く。古来よりお稚児さんに3回出ると男の子は賢く強い子に、女の子は成人してから安産につながり家内繁盛になるという言い伝えがある。
 当日は13時開始、雨天決行。参加したお稚児さんは一人ずつ無事成長を願う稚児加持祈祷を受けられると共に楽しいお土産や記念品が道中でもらえる。
 参加費は衣装代金込みで4000円。申し込みは参加費を添えて津観音本堂受付へ(FAXや電話でもOK=子供の氏名・性別・年齢・住所・電話番号を連絡すること)。締切は3月30日。問い合わせ津観音寺・大宝院☎津225・4013(9時~17時)。FAX226・7057。
 なお、1日は10時から護摩堂にて護摩祈祷。13時半から大般若転読法要。1日~3日…内陣特別拝観、四国八十八箇所霊場お砂踏みが行われる。

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