2015年6月

春真っ盛りを迎え、通学・通勤といった生活の足としてだけでなく趣味などで自転車に乗る人が増えているが、兵庫県では自転車保険の加入が義務化されるなど、乗る側の責任も問われる風潮が強まっている。例え、運転者が少年でも加害事故で高額の賠償請求を命じる判決が出たり、自転車の交通違反で検挙されると自動車運転免許が免停になる場合もあるなど、自転車が〝車両〟であるという再認識が必要といえよう。

 

走る自転車や、歓送迎会も多いこの季節には飲み屋街で店から出てきた人がすぐに自転車に乗るという光景はそう珍しくない。
自転車は免許もいらず、便利な乗り物であると同時に、道路交通法上では軽車両に区分されている。それに伴い、交通違反に対する厳しい罰則規定が設けられたり、自転車の加害事故で高額の賠償請求を求められる判例があったりと、〝乗る側〟の責任が求められることを知らない人も多い。
津市内でも、危険運転をする自転車を見かけない日はない。自転車は原則的に自動車と同じ車道の左側通行と定められているにも関わらず、事故の原因となるような危険な右側通行を平然と行う者も少なくない。また自転車の通行が認められている歩道以外は、13歳以下の児童・70歳以上の高齢者・障害者や、交通安全上やむを得ない場合にしか自転車の通行は認められておらず、徐行する必要があるにも関わらず、猛スピードで歩行者と接触しそうになりながら走るといった事例も後を絶たない。
三重県内の自転車の交通事故(自動車との事故も含む)は平成25年の1150件に対し、平成26年は954件と減少しているようにみえる。しかし、死者数は平成25年の8名と比べると平成26年は18人と大幅に増加。交通事故死全体で見ても16・1%にも及ぶ。
平成26年に津署管内で自転車に行った指導警告は全部で875件。最も多いのは無灯火511件。次いで二人乗り120件。その次は携帯電話の使用と、いわゆるながらスマホ84件、信号無視や一時不停止などと続く。
ここには飲酒も12件含まれているが、自動車の飲酒運転の厳罰化を受けて「自転車なら大丈夫」との誤った認識を持っている人が少なくないことを表しているともいえるだろう。飲酒運転に限った話ではないが、自転車は自動車と違い、交通違反で検挙された場合、いきなり刑事罰が課せられてしまう。飲酒運転に関しても自転車の場合は自動車のような呼気中のアルコール濃度に応じて判定する酒気帯び運転は無く、酒酔い運転(検挙した警察官が判断する)のみで、5年以下の懲役または100万円以下の罰金と罰則も重い。それだけでなく、自動車の運転免許を持っている場合は免停になる可能性もある。その他に関しても、厳しい罰則が定められている。
罰則以外でも、自転車に課せられた責任は大きい。兵庫県が自転車保険の加入を全国で初めて義務化したことが話題になっているがこの発端は神戸市で起こった自転車と歩行者の衝突事故だ。この時、自転車に乗っていたのは当時小学生だったにも関わらず、被害者に酷い後遺症が残ったため神戸地裁より9500万円の賠償を命じられてる。この他にも、被害者に重い後遺症が残ったケースでは数千万円の賠償が命じられるという判決が続いている。自動車保険と違い自転車保険の加入者は少ないため、高額賠償を命じられた場合に支払いに窮するケースは少なくない。そこで同県では条例による義務化に踏み切ったという訳だ。
三重県では義務化の動きはないとはいえ、この春から自転車通学をすることになった子供がいる家庭などは、保険について気になるところだろう。そこで、ある保険代理店の男性にアドバイスを求めたところ「別途で自転車保険に入らなくても、保険会社にもよるが家族の誰かが自動車保険に加入していると月数百円程度で家族が自転車事故を起こした場合にも使える特約をつけられる。ただし、最近はできる限り特約を外して月額保険料を圧縮していることもあるので一度確認した方が良い」と語る。
国も自転車事故の深刻化を受け、今年6月より、3年の間に2回以上、酒酔い運転・信号無視などで警察に摘発された悪質な自転車運転者に対して安全講習を義務化するなど、状況の改善に力を入れる。
昨年は津署管内でも2人の死亡者と96名の負傷者が出ている。同署では、これら事故の主な発生原因を自転車利用者の交通ルールを守る意識の欠如や認識不足と分析する。つまり、乗る側の意識が変われば、交通違反や事故はもっと減らせられるということだ。
前述の数字には、自動車との事故も含まれているが自転車は自動車から見た弱者である一方、歩行者から見た強者であり、その責任が求められる風潮にあることへの理解が必要だ。
身近で便利な乗り物である自転車だが、その〝乗り方〟を知らない人は想像以上に多い。新年度を迎え、生活の足や趣味で乗る人が増えている春にこそ、今一度交通ルールを再確認する必要があるだろう。

津市大門アーケード内、三華堂前のあのつ画廊内に「津・なつかしのサロン」がオープンした。
昭和の時代の写真や流行歌をはじめ、様々な甘味を楽しみながら、良き昭和に想いを馳せることで、来場者に元気になってもらうと同時に、利用者間の交流を図るのが目的。
あのつ画廊が運営する同サロンの広さは90坪。全館バリアフリーで、マイクロバスを横づけでき、アーケード内であるため、雨天でも濡れずに乗降することができる。
館内にはボランティアガイドが週4日間待機。展示中の写真や資料などの説明を受けることができる。
戦前戦後の津の町なみ写真を多数展示(随時展示替え)すると共に、当時の童謡や流行歌の世界を書と水彩画で描いた童謡画を展示する。
さらに、昔遊んだコマやお手玉などの懐かしい玩具をはじめ、蓄音機、オルガン、アコーディオンなどにも触れることができる。
サロン内には常時、流行歌、映画音楽、童謡などがBGMとして流れており、聴きたい曲をリクエストすることもできる。
また、サロン内の100円喫茶では、おしるこ・コーヒー・紅茶・ココア・蜂蜜ゆず・緑茶・こぶ茶など10種類の飲み物もセルフサービスで楽しめる。
お土産用に津観音あられ(ごぼう・マヨネーズ・えびサラダ・黒こしょう・手羽先風味)300円も販売している。
入場無料。事前予約なしでも入場できるが、アーケード内でイベント等が行われていることがあるので、事前に連絡をしたほうが良いという。
日・月休み。火・水13時~16時。木~土10時~16時。
問い合わせは、同サロン☎059・228・8188。

大紀町の岡田一彦さんの農場で松阪牛を見学

大紀町の岡田一彦さんの農場で松阪牛を見学

桜がほぼ満開となった1日、津市北丸之内の精肉店「朝日屋」=香田佳永社長=が『春休み親子バス見学ツアー』を催し、県内から参加した親子連れと関係者計600名が松阪牛の里、度会郡大紀町大宮七保地区にある肥育農家と肉牛集出荷場を見学した。2年毎に実施しているもので今回で5回目。
名産松阪牛が、どんな環境で育てられているのかを知ってもらい、松阪牛への知識と理解を深めてもらうと同時に親子の思い出をつくってもらうのが目的。
大紀町は大部分が森林に覆われ、東西には清流の宮川が流れている。澄んだ空気ときれいな水、豊かな自然と肥育環境の中で松阪牛は育てられている。
数十年前には同地区に多くの肥育農家があったが、経営者の高齢化と後継者不足で次第に廃業。現在は16戸が七保和牛部会を結成、ホルモン剤を一切使わず自然飼料だけで肥育し、伝統と品質を守り続けている。
朝日屋は、長年にわたり肥育農家と強固な信頼関係を築き、現在では同地区で肥育された松阪牛は全頭、朝日屋が購入している。
この日、参加者が大型バス14台に分乗して訪れたのは、平成16年の松阪牛共進会でチャンピオン優秀1席に輝いた「まるふじ号」をはじめ、優秀3席1頭、同4席2頭などを育てた岡田一彦さんの農場と、3名の農家が共同牛舎で各々約160頭を肥育している「打見畜産団地」。
1頭1頭、愛情を注いで育てられている牛を見た親子連れは「牛って大きいなぁ」「おとなしくて可愛かった」などと、初めての体験におおはしゃぎ。
もう一つの見学場所「肉牛集出荷場」は、兵庫県などの各産地から集めた仔牛をいったん繋留し、その後各生産農家に配送する役割と、農家の手で2~3年かけて育てられた松阪牛を再び集荷し、松阪食肉公社へ輸送する役割を持つ施設。 これら3施設の見学を通じ、参加者らは普段では知ることの難しい松阪牛の肥育・流通システムを学んでいた。
その後は場所を大紀町大滝峡キャンプ場に移動してお待ちかねのバーベキューパーティー。
前回は野鳥のウソが桜の芽をついばんでしまい、満開の桜は見れなかったが、今回は見事な満開の桜の木の下で、朝日屋のスタッフとJA伊勢の職員が約120キログラムの特上松阪肉を鉄板で豪快に焼き、参加者に振る舞った。
また、松阪農業公園ベルファームにも立ち寄り、充実した春休みの一日を過ごした。

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