2015年9月

パンフレットの表紙(上)と七白山めぐりを紹介する頁

パンフレットの表紙(上)と七白山めぐりを紹介する頁

今井直毅会長

今井直毅会長

津市白山町のボランティアガイド団体「白山道しるべの会」=今井直毅会長(72)、会員32名=が、同町の観光パンフレット『ようこそ白山町へ』を制作し、9月15日に800部発行した。
同会が観光パンフレットを作ったのは今回が初めて。きっかけは、同町の町名の由来にもなっている『白鷺伝説七白山』にゆかりの、同町・津市美杉町・松阪市の神社と神社跡、計7か所をまわる企画「七白山めぐり」が昨年11月に始まったこと。大正時代にはこの7社を参ると加賀白山に参るのと同じご利益があるといわれ、盛んに参拝されていたという。
同会では、この企画や町内5地区(家城・川口・大三・倭・八ツ山)の名所旧跡などを広くPRしようと今年4月からパンフレットの制作を開始。
各地区在住の会員と今井さん合わせて11名が編集会議を開き、修正を重ねて仕上げた。同企画をはじめ、1地区につき7つの名所旧跡や伝統芸能が写真と文で分かりやすく紹介されている。今後、同会がガイドを行う際に活用するという。
今井さんは「名所の紹介文は、1か所につき約100文字。その字数で魅力を強く表現できるよう内容を工夫しました。全部、会員の手作りで作ったパンフレットです」と話している。
A5判6頁。白山町内の公民館、津市白山総合文化センター、津市うぐいす図書館に設置されている。今月10日・11日に開催される津まつりの津中央郵便局前津観光ガイドネット・テントでも配布する予定。
問い合わせは津市白山総合支所地域振興課☎津262・7017へ。
なお同会ではホームページ(「白山道しるべの会」で検索)でも情報発信中。

4月1日の国の制度施行に伴い、津市でも始まった『生活困窮者自立支援制度』。生活保護に至る前の段階である人々への支援を目的とした同制度で、市は相談窓口を設置し、自立に向けたプランの作成や就職活動を支えるために家賃相当額の支給などを行っている。更に、来月より生活困窮世帯の子供を対象とした学習支援事業を実施し、親から子への貧困の連鎖を防ぐこともめざしている。

 

同制度の根拠法「生活困窮者自立支援法」が施行に至った背景には年々、支給が膨らみ続ける生活保護制度の見直しがある。非正規労働者の増加、核家族化、人間関係の希薄化、貧困の連鎖など、現代社会が抱える問題によって、加速が予想されるため、生活保護に至る前段階である生活困窮者に、様々な支援で自立を促すことを目的とする。 そこで同法が施行された4月1日より、全国の福祉事務所を設置している自治体は、生活困窮者を対象とした事業を開始。必須事業として、就労やその他の自立に向けたプラン作成を行う「自立相談支援事業」と離職などによって住居を失った者の就職活動を支えるため、家賃相当額を有期で支給する「住宅確保給付金の支給」を行っている。そのほか、各自治体の裁量で様々な任意事業を行える。 津市では、生活保護に関する業務を行っている健康福祉部の援護課が同事業を担当。開設している相談窓口で、生活に困っている人たちからの相談を一括して受け、その人に必要なのは同制度による支援なのか、生活保護制度なのかを判断し、必要な対応を行う。窓口にいる相談員は同課の職員のほか、津市社会福祉協議会から職員の派遣を受け相談者により広い福祉サービスに基づいた支援を行える体制をとっている。 4月の窓口開設以来、1カ月平均で20件ペースの相談があり、自立に向けたプランの作成に至ったのは31件。津市が実施する任意事業としては、支出の見直しなど、必要なアドバイスを行う「家計相談支援事業」。一般就労に向けた生活習慣の改善などの訓練を行う「就労準備支援事業」。そして、来月から、生活困窮家庭の子供を対象とした「学習支援制度」を実施する。 とりわけ、「学習支援制度」は、親から子への貧困の連鎖は深刻な問題と認識されるようになる中、重要な意味を持つ施策といえる。具体的な内容としては民間の事業者に委託を行い中学生(生活保護受給世帯を含む)に週1回、学習指導を津駅前、津新町、久居駅前の3会場で行う。 生活保護制度と比べると一般に対する認知度が低い同制度。民間団体との連携による質の高い支援で困窮者を支援する先進例がある一方、自由度の高い任意事業にどう取り組めば良いのか考えあぐねる自治体が少なくないのも実情だ。 津市も昨年度で51億円超の生活保護費の抑制に繋げる意味では、この事業が持つ意義は大きい。だが、それはあくまで、困窮者の自立がもたらす成果であって目的ではない。市として最大限の努力をする一方、民間、公共問わず、様々な関係団体と連携し、一人でも多くの人を救う施策が展開されることを期待したい。 問い合わせは援護課☎059・229・3151へ。

三重大学の持つ知識を一般と共有しようと各分野の専門家を招き隔月ペースで開いている津市・津市民文化祭実行委員会主催の三重大学シリーズ、第63回文化講演会?「発見塾」が26日(土)13時半~、津リージョンプラザ健康教室で開かれる。主管=津文化協会。後援=同大学、本紙。
今回の講師は同大学名誉教授の宮崎照雄さん。演題は『神風の伊勢の海~猿田彦大神と神武天皇から考える~』。
「『神風』の歴史として、元寇(文永の役と弘安の役)における元と属国高麗の軍船の撃沈、万葉集の大津皇子の歌、倭姫による天照大神の遷幸と伊勢鎮座『伊勢国風土記』の伊勢津彦説、そして神武歌謡をあげることができます。それでは、『神風』とはどんな風なのか?『風』を吹かせる神は誰なのか?『神風が吹く伊勢の海』はどこを指すのか?三重県に住む私たちは何の疑問も持たない事かもしれませんが『古事記』と『日本書紀』を理系の学者が読み解くと、『神風の伊勢』は伊勢市ではないのです。では、本当の『神風が吹く伊勢の海』はどこか?それをお話しします」。
入場無料、事前申込み不要。直接会場へ。
問い合わせは辻本さん☎090・1236・1144。

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