講演する塚本三郎氏

講演する塚本三郎氏

12日、津都ホテルで中央大学学員会白門三重支部の平成27年度総会の中で恒例の時局講演会が催された。
同会の総会の前に行われたもので、同支部長の小川益司さんを始め、県内在住の学員(同窓生)ら90名が出席した。
今回の講師は同会学員で元民社党委員長、元衆議院議員の塚本三郎氏。1978年に国会の代表質問で、相次ぐ男女の行方不明事件を北朝鮮による犯行でないかと時の竹下内閣に真相究明を求めたことでも知られる。演題は、「備えあれば憂いなし」。
塚本氏は、中国や北朝鮮の軍事行動の活発化など、日本を取り巻く情勢を踏まえた上で、安倍政権が成立をめざしている安保法案に対して、賛意を示した。集団的自衛権については「戦災を防ぐため、独立国の権利として国民を守るのに必要」とした上で、今後はアメリカ主導で制定された現在の憲法の改正にも取り組む必要性を指摘した。
また、太平洋戦争中に、日本が東南アジア諸国を欧米列強の支配から脱させ、各国が戦後に独立する礎を築いたため、指導者たちから称賛されていることなどを紹介。「日本人は誇りを持たなければいけない」と力強く語った。
動きが鈍く人間に対する警戒心が薄かったため、大航海時代に船乗りたちの乱獲を招き、僅かな期間で絶滅に至ったアフリカのモーリシャス島に生息していたドードー鳥を例えに出し、国民が今の平和に安心しきるのではなく、しっかりとした防衛力を持つことの重要性を訴えていた。