検索キーワード
お天気が良かったので、昼休みに外へ出て、青くて高い空を見上げた。飛行機が一機東へ向いて進んでいくのが見えた。飛行機の少し後ろに飛行機雲ができていく。
目を移せば、同じ方向に何本かのまっすぐな雲があった。セントレアへ向かう飛行機が同じ航路を飛ぶからだろう。時間の経った飛行機雲は広がって、のこぎりの歯のようなぎざぎざになっている。
大きな青い空の半分ほどを飛行機が原因の線状の雲が占めており、残りの半分ほどに圏雲が散っている。白い絵の具の刷毛で、薄く筋を描いたような雲。秋の雲だ。
カメラを持ち出して、空に向けた。今日の雲は今日だけの雲。明日また見ようと思っても見ることはできない。またたく間に雲は姿を変えて行く。一期一会の雲。
雲の魅力の一つはそのはかなさにある。あるかと思えば流れ、形を変え、消えていく。移ろう雲を見ていると流れる時間を忘れてしまう。
しかし、ふと我に返れば、雲の流れより速く時が過ぎ去っている。まさに「我が身世にふるながめせし間に」。いつのまにこんなにも年を取ってしまったのだろう。雲を見る時間は、日々の雑事から離れて、自分を振り返る時間にもなる。
こんなきれいな雲の日は空を見上げるだけで幸せになる。明日も明後日も、空を見上げよう。 (舞)
2015年11月5日 AM 4:55
▼三重旺玄小品展=~8、三重画廊
▼第21回やなぎグループ洋画展=11~15、NHK津ぎゃらりー
▼創立48周年松阪民謡大会=8、クラギ文化ホール
▼秋の朗読フェスティバル=7、県総文小ホール
▼第26回琴城流大正琴振興会・津・伊賀支部コンサート=8、県総文小ホール
2015年11月5日 AM 4:55