講演する増田さん

講演する増田さん

4日、三重県総合文化センター中ホールで、一般財団法人「KKC近畿健康管理センター」=本部・滋賀県大津市=が『KKC健康スクエア 1周年記念フォーラム~健康未来へのかけ橋』を開いた。
同センターが津市あのつ台に開設した「KKC健康スクエア ウェルネス三重健診クリニック」は、人間ドック、がん検診、各種健康診断の専門施設として、三重大学病院と提携した脳ドックなど先進的サービスを提供。このフォーラムは、日頃の感謝と健康づくりへの寄与を目的に開かれた。
メインである講演会の講師は元女子マラソン選手でスポーツジャーナリストとして活躍する増田明美さん。演題は「自分という人生の長距離ランナー」。
増田さんは、現役時代に数々の記録を樹立するなど華々しい活躍を続けてきたが20歳の時に満を持して出場したロス五輪では16㎞地点で途中棄権。「若かったこともあり、どんどん後ろの選手に抜かされる内に、プレッシャーに負けてしまった。救護室のテレビで這いつくばりながらゴールする選手を見て、もう日本に帰れないと思った」と苦い思い出を辿った。
帰国後、様々な人に支えられながら辛い時期を乗り越え、4年ぶりに挑んだ大阪国際女子マラソンで沿道の観客から「お前の時代は終わった」と罵声を浴びせられたことをきっかけに失速。そのまま地下鉄に乗って逃げ出そうとも思ったが、市民ランナーたちからの温かい励ましを受けながら、なんとかゴール。「走りながら泣いたのは生まれて初めてだった。それは自分も大変なのに私を気遣ってくれた皆さんへの感謝や、都合が悪くなると逃げてしまっていた見栄っぱりな自分を変えることができたから」と転機を振り返った上で「人生はマラソンと一緒。長い道のりを、それぞれが違う目標を持って走る同志。隣を走る人が元気がなければ、『一緒に頑張ろう』と声をかけられるような歩み方をしなければいけないと思った」と語った。
更に現役を引退した直後にラジオの世界に飛び込みスポーツジャーナリストとして活躍する現在に至るまでを紹介しながら、いくつになっても挑戦する大切さを訴えかけていた。