津市美杉町を拠点に、JR名松線や沿線の活性化に取り組む市民活動団体『名松線を元気にする会』の事務局長・堀田祐治さん(52)を紹介。

──長年、鉄道愛好家だそうですね。
堀田 私は母親が美杉出身なので、子供の頃から、里帰りで年間を通じ名松線で美杉に来ていました。そして今、〝乗り鉄(列車に乗ることを趣味とする鉄道愛好家)〟なんです。私の鉄道好きは、名松線が始まりと言っても過言ではありません。恩返しの意味で「名松線に元気にする会」の活動をしています。
──名松線はどのようなところが魅力ですか。
堀田 やっぱり景色です。そんなに長い路線ではなく、「盲腸線(行き止まりの線)」ですが、その中、特に家城から奥津までは魅力が凝縮されている。雲出川に沿っていたり、鉄橋の数がすごく多い。しかも急カーブとか勾配があるのでゆっくり走るんですよね。それがまたいいんです。
──「名松線を元気にする会」の活動を教えて下さい。
堀田 私は、当会の前身の団体に平成24年に入会し、25年に当会が現名称になりました。それから当会は様々なイベントを行うようになり、一昨年、昔懐かしいボンネットバスやジャズバンドなどが登場した「伊勢本街道奥津宿の陣」では、1200人と、地元の方が驚くほど多くの人が来場してくれました。三重県内で他にどこもやっていないようなイベントをしなければいけないということで、ボンネットバスとジャズバンドの2つは今後もうちの柱です。
──イベントはどのように企画していますか? 堀田 他のローカル線でもやっているようなことを総合し、名松線にアレンジしています。参考になるのが(千葉県の)いすみ鉄道です。 ──今年3月26日の名松線全線復旧に向け、お気持ちを聞かせて下さい。
堀田 子供の頃から名松線に乗っていたので、復旧が決まった時は本当に嬉しかった。風景の中に鉄道が走っているのといないのとでは全然違いますから。
多分、復旧してしばらくは、珍しいというのもあって、お客さんは沢山来ると思う。問題はそれから。お客さんの数は減ると思います。そういった時、少なくとも土・日曜に、市外や県外から親子連れなどに鉄道旅行で来て頂きたい。そのために活動し、名松線の名前をPRしています。
また、私は津市職員なので、〝津市のため〟という使命感もあります。
そして当会は、今年から「四日市あすなろう鉄道」を応援する団体とも連携していく予定です。
──名松線の活性化には関係団体の連携が不可欠だと思います。元気にする会と、美杉町内外の団体との連携の輪が更に広がっていくことを期待しています。(敬称略)

参加者を前に挨拶する草深支部長

参加者を前に挨拶する草深支部長

不動産取引業者などで作る(公社)三重県宅地建物取引業協会津支部=津市上浜町1丁目=は15日15時からプラザ洞津で支部大会、研修会を行った後、夕方から行政・政界・業界の関係各界の代表らを招き「平成28年互礼会」を開催。互いに協力して景気向上への積極的な取り組みを推進することを確認した。
互礼会は、県下の各支部でも開かれているが、その中でも津支部の互礼会は最大規模を誇る。会場には前葉泰幸津市長、舟橋裕幸、前野和美、青木謙順、杉本熊野の地元選出県議のほか、県司法書士会、県不動産鑑定士協会、県土地家屋調査士会の各会関係者と、同宅建協会支部会員ら約90名が出席した。
はじめに草深靖志支部長が、「今年5月に伊勢志摩サミットが開催される。世界から7カ国の首脳が集まってくるが、警備や消防、医療関係者などに配られる56万食の弁当の製造配送業務を、コンビニエンスストア大手2社が落札したことが分かった。地元の弁当業者も協力する体制となったと聞く。これだけでも数億円の経済効果がある。これに各国からの報道陣や民間人の消費する食事や観光、ホテル宿泊料などいろんな分野で県内でお金を使ってもらえる。これを機会に伊勢志摩、津市を含めた三重県とはこういう綺麗な所だと大いにPRし、少しでも不動産を購入してもらえれば、と期待したい。またサミット効果が今年だけでなく、長く続くようにしていきたい」と挨拶した。
前葉泰幸市長は「三重県全体が注目される年になる。サミットが開催された地に住む我々が誇りを持てる、プライドを持てる年にしなくてはいけない。また経済の活性化が大事。地方創生も、まち、人、仕事をしっかり造り出していくのがテーマ。不動産が活発に取引される事につながるような仕事づくり、まちづくりをしていかなくてはいけない。そのためには公共事業もしっかりと進める。大谷踏切、津興橋、学校へのエアコン設置にしても、それぞれ約20億円かかるが、今やらなくてはいつやるのか?将来、あの時にやっておけば良かった、と言われないようにしたい」とまちづくりについて述べた。
県議会議員を代表して舟橋裕幸県議は「空き家率が13%くらい、8件の1件の割り合いとか。私達が若い頃は家とか土地は財産だったが、所によっては負債勘定に陥ってきた現状がある。社会情勢の変化に伴って、土地や建物への見方や施策も変わってくる。我々もこの変化にどう対応していけばいいか、皆さんから示唆をいただきたい。サミットを成功させ活力ある三重県にしていきたい」と期待を込めた。
乾杯後は、会場の随所で歓談の輪ができていた。

左から大河内さん、池田さん、山口さん

左から大河内さん、池田さん、山口さん

21日、津市桜橋の三重県社会福祉協議会で『トヨタL&F中部』=名古屋市昭和区=が県内の障害者関連の社会福祉施設に車椅子を贈呈した。
同社では、平成19年度より社会貢献活動の一環として東海3県の社会福祉施設に車椅子を各県20台ずつ寄贈。本年度の三重県分は、県社協を通じて20施設へ各1台ずつが贈られた。これで同社は累計540台の寄贈を行ったことになる。
贈呈式には同社常務取締役の大河内一弘さん、県社協常務の山口和夫さん、寄贈先の施設を代表して聖マッテヤ心豊苑の池田修一さんらが出席。大河内さんは「お世話になっている東海三県の皆様に貢献したいと車椅子を贈り続けている」と挨拶。それを受け、池田さんは「先日、トヨタ自動車の社会貢献支出がトップという報道を見たが、グループ会社である御社も含め社員の皆様が同じ方向を見ながら社会貢献をされていると感じた」と感謝した。

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