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2日、津市大門の津都ホテルで公益社団法人・津法人会=竹林武一会長=が新春講演会を開催した。
鈴木英敬知事と三重県の伊勢志摩サミット推進局の西城昭二局長が「伊勢志摩サミットに向けた三重県の取組について」を演題に講演した。
同会に所属する津市の経営者を中心に約200名が聴講。鈴木知事は「サミットまであと114日。いよいよとなってきた。現在準備も加速している」と語り、三重県を訪れる外国人観光客の大半が津市に宿泊していることを紹介。その上で「津市の経営者の方々にもしっかりとおもてなしをできるような体制構築をして頂けるとありがたい。観光地として来て頂く上でも特にPRすれば良いと思うのは、日本三観音の一つである津観音や、聖徳太子の建立と伝わる四天王寺など。三重県の観光の起点となるのがこの津市」と激励した。
その後、鈴木知事は今回のサミットの特色として、安倍首相が、各国の首脳陣の中でもサミットへの出席回数が多く年齢も上であることから、これまで議長国を務めたサミット以上に主導権を握れる可能性が高いことを指摘。その上で、「伊勢志摩宣言などの名前で、この三重県で育まれた世界観が伝わるような文書が出来てほしいし、できるように呼びかけていく」と力強く宣言。伊勢神宮を中心に育まれた三重県の精神性が、多様な人種と価値観が共存する世界平和への実現に寄与することへ大きな期待を込めた。
そして、開催地の最重要課題であるテロ対策の取り組みとして、県警本部、自衛隊、海上保安庁などが100回を超える訓練を重ねている現状を説明。しかし、それだけでは、パリのテロで標的となったソフトターゲットと呼ばれる劇場や飲食店などの民間施設が狙われると守りきれないので、昨年に官民協働で県内全体を網羅するテロ対策三重県パートナーシップ推進会議を設立。各警察署管内でも先月末に立ち上げたことなどを述べた。
「地域の正常な姿を知っているのは地域住民。普段見ない車が停まっていたり、普段見ない人がウロウロしているなどが分かるのは、普段の状況をよく知っている地域住民だけ。なにか不審があれば、空振りでも良いので警察に通報してほしい」と語り、会場の経営者たちに、テロリストの隠れ場となる工事現場をしっかり施錠したり、履歴に不明点の多い人を雇用しないなどの対策を呼びかけた。そして「安全無くしてサミットの成功はありえない」と強調した。
サミットによる経済効果としては、百五経済研究所が試算した外国人観光客の増加で185億円、国際会議の開催件数の増加で37億円、国内観光客の増加で495億円という数字を紹介。「民間レベルの国際会議を三重県に誘致する上でも総合文化センターや三重大学がある津市の役割は高まっている」とサミットが津市にとって大き恩恵があることを示した。更に外国人の延べ宿泊者数も昨年10月末で対前年比で107・7%増で伸び率も昨年の7、8月に全国1位だったことも挙げた。
続いて、西城局長が登壇し、県民全体で取り組む花いっぱいおもてなし運動やクリーンアップ活動など、詳細を説明した。
2016年2月11日 AM 4:56
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