20日~28日、三重県総合博物館MieMuで同館と三重大学の博学連携によるパネル展「エディブルフラワー(食用花)Mini展」が開催される。主催=㈱FFC三重「花と緑と水の里」設立準備委員会。食用花は、欧州を中心に世界で人気のある食材だが、まだ日本では余り馴染みがない。その一方、津市内でも新たな名物にしようと研究が進んでいる。今展は注目の食材といち早くふれあえる貴重な機会となりそうだ。

キンギョソウのパスタ

キンギョソウのパスタ

花のカルパッチョ

花のカルパッチョ

パンジー・ビオラ・マリーゴールドなど、観賞用としても身近な花々は、欧州を中心に世界で美しい見た目や独特の香りや味わいを活かした食用花「エディブルフラワー」として広く親しまれている。具体的には料理に彩りを添えたり、花そのものを砂糖漬けにして味わうなど多彩。栄養価的にも抗酸化作用のあるビタミンCなど、野菜に匹敵することが学術的な研究によってわかっている。
現在、日本では、一部のレストランや菓子店が取り入れており、徐々に注目を集めている。今後、一般的な普及が期待されている注目の食材だ。
その流れに先んじる形で、今年7月に高野尾地区活性化プロジェクトとしてオープンする農業をテーマとした施設「花と緑と水の里」(仮称)=津市高野尾町=で施設の名物とすべく、同施設の運営主体である「フューチャー・ファーム・コミュニティ三重」(三重大学と㈱赤塚植物園が中心となって設立)が研究を進めている。研究のきっかけは、同プロジェクトの中心人物である赤塚植物園の赤塚充良会長が地区の名産であるツツジの花が食べられないかと考えたこと。残念ながらツツジには毒性があり、食用に適さなかったが、同社ではエディブルフラワーを試行的に栽培し、食用にするため、農薬を使わず、いかに虫害を防ぐかなど様々な課題を乗り越えるべく研究を進めている。
その一環として、昨年には県内の大学生と高校生を対象とした「エディブルフラワースイーツレシピづくり大会」を実施。学生たちが試行錯誤の末に生み出したレシピを持ちより、スイーツを試作。プロの指導を受けながら、クオリティの向上を目指した。
そのような流れの中、20日~28日(9時~19時、20日=10時~19時、28日=9時~16時。22日は休館日)に三重県総合博物館MieMuの2階エントランスホールでパネル展「エディブルフラワーMini展」が開催される。
同展は平成27年度の高等教育期間魅力向上支援補助事業の三重大学リアルインターンシップが協賛。赤塚植物園でエディブルフラワーの研究をしている三重大学の学生2名が会場に常駐する。展示の内容は、食べて良い花・悪い花、エディブルフラワーって体にいいの?、簡単!エディブルフラワーなど。期間中の土日の10時~12時、13時~15時には、中国の工芸茶などエディブルフラワーの試食も楽しめる(数に限りあり)。同時展示として「花と緑と水の里」のオープンに向けた取り組みなどについての写真も展示する。
赤塚植物園でエディブルフラワーの研究に取り組んでいる研究開発部課長の長谷川幸子さんは「エディブルフラワーの魅力は、なんといっても美しさ。様々な花が食べられて栄養があることを多くの人に知ってほしい」と話している。
今展は、注目が集まり始めているエディブルフラワーをいち早く〝味わえる〟貴重な機会になりそうだ。
問い合わせはフューチャー・ファーム・コミュニティ三重(長谷川さん)☎059・230・0282。

美しいしだれ梅

美しいしだれ梅

津市藤方の結城神社で今年も「しだれ梅まつり」が開催されている。
南朝の忠臣・結城宗広公を主神として祀る同神社。紅白のしだれ梅約300本が咲き乱れる東海地方でも屈指の梅の名所。気候次第だが、盛りを迎えるのは2月末から3月初めと見られている。あでやかな花と優美な枝ぶり。花々から漂う香りが立ち込める梅苑には観光バスを始め、連日多くの人で訪れている。
また、同神社は宗教・宗派の壁を越えて連携している霊場めぐり『伊勢の津の七福神』の福禄寿霊場で、20日(土)13時からは七福神の他の6寺社(四天王寺・津観音・円光寺・初馬寺・高山神社・榊原地蔵寺)も集い毎年恒例の「観梅祈願祭」を開催。本殿で7寺社の代表者たちが無病息災・五穀豊穣・必勝祈願・商売繁盛・技芸上達・延命長寿・子孫繁栄を祈願し、梅苑内を練り歩く。
期間中の土日には、家運繁栄と健康を祈願する梅花祭も開催。27日、琴奉納10時~、しだれ梅音頭奉納13時半~。梅苑の拝観料は大人500円、小人(小中学生)200円。駐車場は無料で平日約200台分、土日には約400台分を用意しているが混雑が予想されるので、できる限り公共の交通機関の利用が望ましい。しだれ梅まつり開催中の開苑時間は9時~17時。期間は3月下旬まで。
問い合わせは☎059・228・4806。

前葉市長に目録を手渡す西田会長(右から3人目)とライブ出演団体の代表者たち

前葉市長に目録を手渡す西田会長(右から3人目)とライブ出演団体の代表者たち

8日、『津城復元の会』=西田久光会長=が先月30日に行った「津城復元資金造成ライブⅡ」に協賛出演した各団体の代表者らが、津市役所の前葉泰幸市長を訪問。同ライブの収益金と会場での募金の計62万1626円を津市のふるさと納税制度「ふるさと津かがやき寄附」の使途項目「津城跡の整備」宛てで寄附を行った。
贈呈式には、西田会長のほか、ライブの出演団体から一絃琴正流清壽会の荒井眞道さん、津岳風会の高山岳崇さん、津・高虎太鼓の中田正己さん、美里龍神太鼓の若林善周さん、津商工会議所青年部元気玉太鼓の山本学さんが出席。寄附金62万1626円の内訳は収益金56万6453円と会場募金5万5173円。
西田会長は「寄附金を前回よりも少し多く寄附することができたのは、協賛出演頂いた各団体の皆さんのおかげ。今回の寄附で『津城跡の整備』への寄附金が1500万円を超えた。延べ人数にすると8500名以上の方にご協力頂いている。金額的にはまだまだ目標には届かないが、小学生が10円とか100円を寄附してくれたりもする。そういう多くの方々の思いを背負いながら活動しているので、その辺りも汲んで頂けたらと思う」と挨拶。前葉市長に浄財を手渡した。
それを受け取った前葉泰幸津市長は「津城跡の整備は遠大なものですぐできるものではないが、ここに積み上がってくる寄附は非常に重いし、時の為政者が勝手に使って良いものではない。積み上がるほどにその色合いが濃くなる新しい住民自治の貯金箱のようなものとなっている。その意図を理解しているので、このお金を大切にして未来の津城の在り方を考える際には真ん中に置いて考えたい」と津城跡の整備に対する考えを語った。

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