春の日差しに誘われて、尾鷲まで出かけた。伊勢自動車道を南下する。高速道路の路肩の草木が根元から切られてすっきり。サミットに向けての整備が進んでいる。
紀勢道に入ると、ほぼ全線片側一車線の対面通行となる。事故が起こったらと心配になるが、休日でもそれほど車が多くないのがうれしい。
昨年開業した紀北パーキングエリア(始神テラス)に立ち寄った。紀伊長島の干物や味噌、玉子、梅干しなどが並んでいた。魚ギョーザやマンボウナゲットは、新しい地元の味のようだ。こういうのを見ると、旅気分が増してくる。
紀伊長島から尾鷲北までは無料区間。海が見えるかと期待したが、トンネル、トンネルで山ばかりだ。海からすぐ山になる地形と分かる。
尾鷲北インターを出ると尾鷲の街と海が見えた。尾鷲の空は明るく、海はきらきらと輝いていた。やはり尾鷲には春が早く来る。菜の花もモクレンも満開であった。
発電所の煙突はきれいな白と青と水色。尾鷲のどこからでも見えるその煙突を回り込むように進み熊野古道センターに着いた。尾鷲桧のりっぱな建物には熊野古道の歴史や自然の展示がされていて、古の人の歩いた道を私も歩きたくなった。
尾鷲がとても近くなった。青い空と海、美味しい魚とミカンと古道。そしてもうじき桜。春旅に尾鷲はいかが。  (舞)