2016年3月

『地域ケア㈱』=津市殿村、浜地重成社長=は、世界的に普及が進むシェアリング・エコノミーを取り入れた買い物代行システム『シェアマッチ』を開発。高齢者などからの依頼を受けスマートフォンの専用アプリを通じて場所や時間など条件に合う登録者を選定。依頼者から報酬を得るというもの。育児中など時間に制約のある人でも、空いた時間を賃金に変えられ、介護や家事などの技能を持つ登録者を増やす事で高齢化社会が抱える問題を多面的に解決する手段としても活用が期待される。

 

GPSによる「シェアマッチ」の管理画面

GPSによる「シェアマッチ」の管理画面

ウェブサイト上などで双方向の交流ができるソーシャルメディアを活用し、見知らぬ人同士が家や車、個人の持つ技能まで有形、無形を問わず様々な「遊休資産」の交換・共有を行う「シェアリング・エコノミー」。この新しい概念は、欧米を中心に世界中に広がり続けており、タクシーの配車サービスのウーバーなどが有名。
それをいち早く取り入れ地域ケア㈱が開発したのが買い物代行システムの『シェアマッチ』。同社は高齢者用の施設運営のほか、家事代行サービスも展開している。システムの開発には経済産業省の『ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金』を活用。自由に買い物に行けないなど様々な悩みを抱える高齢者が住み慣れた地域で快適に暮らせるよう、より多くの地域で暮らす人々の力を活用しながら、企業が行うよりも低額で支援を行う有償ボランティアを募れる。
システムの概要を簡単に説明すると…最初に依頼者が電話などで同社に買い物の条件(店名・時間・品目や登録者の年齢や性別など)を提示する。その際に、このシステムに登録している代行者がスマートフォンの専用アプリを起動させていると、GPS機能によって代行者の現在位置などが本部のパソコンの管理画面に表示される。その中から本部が条件に合う代行者を選定するという流れ。
このシステムの最大の利点は、なんといっても無理なく、サービスを持続できること。例えば、条件に定められたスーパーを普段から利用する人が自分の買い物のついでに依頼品を買って届けるというように普段の生活の延長線上で気軽に賃金が得られる。元気な高齢者だけでなく、育児などの事情で時間的な制約があり働けない人や学生が、自分の空いた時間を収入へ変えながら、高齢社会が抱える問題を解決する一石二鳥の妙手にも成り得る。
また、買い物代行だけでなく、介護や家事などの技能を持つ人たちが登録することで高齢者の様々な悩みを解消することができるネットワークをつくりあげられる。その中で代行者たちが高齢者から感謝される内に、介護の世界に興味を持つきっかけとなることも期待している。同社社長の浜地重成さんは「システムを活用して、地域をみんなで支える社会の実現を達成したい」と語る。
現在、試験的に旧津市内限定でサービスを展開するために準備中。利用者や登録者を募集中。また、システムを導入したいという各種団体なども募集している。問い合わせは地域ケア☎津213・3717へ。

ラテン曲などを演奏する「シェンプレ」

ラテン曲などを演奏する「シェンプレ」

5日、津市東丸之内の鰻のつたや店内で『もうすぐ春ですね』と題したライブが催された。
参加者は3階でつたや自慢の鰻丼を食べ、ライブ会場の2階に移りオードブルやドリンクを楽しんだ後、いよいよライブ。学生時代から打楽器奏者として約半世紀もバンド活動を続けている同店店主の森和広さんが関わるボサノバ系の『オレンジ』、ラテン系『シェンプレ』の2ユニット。それに琴とドラムスによる異色のデュオ『ザ倭』の3ユニットが出演。
各ユニットのジャンルは全く異なり、三色三様の音楽を約30分ずつ演奏。特に琴とドラムスのデュオは普段あまり耳にする機会がないこともあり、緊張感のある迫力の掛け合いが新鮮な感動を呼んでいた。
森和広さんは「鰻を焼いてから演奏するのは大変ということがよう分かった」としつつも、今後もおりを見て店内ライブを続けていきたいと話し、満席61名の観客たちから大きな拍手が起こっていた。
このライブは津城復元への草の根応援ライブとして催され、チケット代から100円寄付。津城復元の会から運動の説明と御礼の言葉があり、帰りに募金箱に浄財を入れていく人も多かった。店内には募金箱が常設されており、今回のライブ分と合わせ102名分・2万4525円が、7日月曜に復元の会から市財政課に届けられた。

3月26日、津市美杉町のJR名松線伊勢奥津駅・伊勢八知駅や周辺で、名松線全線復旧・開通80周年記念イベントが開催される。
《伊勢奥津駅会場》
▼9時35分=同駅ホームから1番列車発車。JR東海㈱主催の出発式。
▼9時45分~10時45分=八幡地域住民センターで全線復旧記念式典。津市主催。
▼11時~15時=同駅前広場で開通80周年記念式典。その後、ステージイベント(出演は津市消防音楽隊・名松線を元気にする会など)。名松線記念事業連絡調整会議主催。
▼9時~15時=同駅前広場周辺で物産販売・振る舞い、ボンネットバス体験乗車など。同会議主催。
《伊勢八知駅会場》
▼9時~15時半=千本づきの餅の振る舞い、地元バンドの演奏、のど自慢大会、石釜パン・地ビール・物産販売など(八知地区活性化協議会主催。共催は八知区、㈱美杉リゾート)。
なお両会場の周辺には駐車場がないため、来場の際は名松線など公共交通機関の利用を。また当日は、市の一志・白山・美杉庁舎の駐車場が無料開放される。
問い合わせは津市都市計画部名松線復旧推進室☎津264・0140へ。

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